記者出前レク
回想サロン
闇市で買った靴の底は段ボールだった~東京・武蔵野市の老人クラブで出前レク
よみうり回想サロンの出前レクが、11月17日、東京都武蔵野市の武蔵野スイングホールで開かれました。 同市境地区の老人クラブ「さかい一寿会」(元田利夫会長)の主催で、クラブの会員約40人が参加しました。
会場では感染防止のため、入場の際に検温や手指消毒、マスク着用のほか、座席の間隔を空けるなどの対策もとられました。
読売新聞クロスメディア部の山本淳一記者が進行役となり、昭和20年代から30年代を振り返りました。
「戦後、駅前など各地に登場したのは何市でしょう?」との問い掛けに、会場からは一斉に「闇市!」と答えが出ました。山本記者が、闇市の思い出を聞くと、参加者の男性が「上野の闇市で革靴を買った。雨が降ると靴底が溶けたので、よく見ると靴底が段ボールでできていた」と、物資が不足した終戦直後の思い出を語ってくれました。
さらに戦後の食糧難の話題になると、会場では「朝鮮半島から引き揚げてきて、食べ物がなく、道端の草を何でも食べた」「小麦がないので、とうもろこしの粉でパンを作った」「どんぐりの葉を粉にして作ったパンを学校でもらった。学校の教室には、むしろが広げられ、どんぐりの葉を乾燥していた」などと、工夫して食べ物を手に入れていた当時の様子を話していました。
「フジヤマのトビウオ」と呼ばれた水泳選手、古橋広之進の話題では、参加者の女性が「古橋選手やライバルの橋爪選手は、大学の先輩です」と誇らしげな様子で話し、「2人の活躍がとてもうれしかった」と振り返っていました。
大ヒットした映画「君の名は」の主人公・氏家真知子のショールの巻き方「真知子巻き」の話題では、別の女性が「当時、ほとんどの女の人が巻いていました。男の子でも巻いていた」と、流行ぶりを証言していました。
また、白黒テレビについて聞いたところ、「引っ越し祝いに夫の取引先の人からいただいた。近所の人がよく見に来て、家の中がにぎやかでした」という女性や、「昭和39年の東京五輪が始まる前に購入しました」という男性もいて、思い出話に大いに花が咲きました。
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。