タレント 堀ちえみさん
一病息災
[タレント 堀ちえみさん]舌がん(4)記念ライブへ確かな一歩
2020年8月、「24時間テレビ」(日本テレビ系列)で、復帰後初めて歌を披露した。曲はアイドル時代の「リ・ボ・ン」。
「泣いて歌えなくなることだけは、絶対に避けよう」と臨んだステージ。ドラマ「スチュワーデス物語」で教官役だった風間杜夫さんのナレーションや、親衛隊の懐かしいコールに、歌う前から胸が熱くなった。
つらかったリハビリの日々、闘病を支えてくれたファンや家族の励まし――。マイクを握りながら、様々な思いが交錯した。何とか歌い切ると、そのまま泣き崩れた。
自身のブログ「hori―day」にはこの日、感謝の言葉とともに、「これからがスタートです」とつづった。舌がんが見つかる前から計画している22年のデビュー40周年記念ライブに向けて、確かな一歩を踏み出した。
舌がんを経験して得たものもある。リハビリでは、外国語の発音のように、日本語の発音を一から学び直した。「この病気になって初めて、言葉を発するのには、舌や歯、唇、頬の内側など色々な所を使っていることを知りました」
勉強したことを生かして、外国語を学びたいという思いも持っている。人生の目標が一つ増えた。
(文・田村良彦、写真・守谷遼平)
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タレント 堀ちえみさん(53)