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認知症×発達障害 岡崎家のトリプルケア

医療・健康・介護のコラム

我が計略、敗れたり! 小1男子より手強い母の「なくし癖」…これって発達障害?(下)

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我が計略、敗れたり! 小1男子より手強い、母の「なくし癖」…これって発達障害?(下)

漫画・日野あかね

 私が幼い頃から、突飛な言動が目立っていた母さん。医師の診断は受けていないものの、注意欠陥/多動性障害(ADHD)としか思えないエピソードは、枚挙にいとまがありません(詳しくは、過去のコラムをご参照ください)。

 その母さんも、今年の夏ぐらいから体調がみるみる悪化の一途をたどり、現在は車椅子でないと外出ができなくなってしまいました。一方で、ADHDを疑うような言動は、衰える気配もありません。

「自分の話ばかり」で医師もお手上げ

 さらに、進行性の難病の疑いがあることがわかり、病院に行く頻度が増えました。すると早々に医師から「自分の話ばかりをして、コミュニケーションを取ることが難しいため、これからは娘さんが付き添ってください」と言われたのです。

 というわけで、病院に毎度、付き添っています。すると、家を出る前に、必ず健康保険証、診察券、予約表、お財布を捜すのに大幅な時間を費やすのです。

 「大切なものだから、『いつも同じ場所に置いておいて!』と言ったよね?」と、イライラする私。「怒らなくてもいいでしょ!」と、なぜか逆ギレする母さん。病院に行く前から、親子の間に不穏な空気が流れます。

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認知症×発達障害 岡崎家のトリプルケア

岡崎杏里(おかざき・あんり)
 ライター、エッセイスト
 1975年生まれ。23歳で始まった認知症の父親の介護と、卵巣がんを患った母親の看病の日々をつづったエッセー&コミック『笑う介護。』(漫画・松本ぷりっつ、成美堂出版)や『みんなの認知症』(同)などの著書がある。2011年に結婚、13年に長男を出産。介護と育児の日々を送りながら、雑誌などで介護に関する記事の執筆を行う。岡崎家で日夜、生まれる面白エピソードを紹介するブログ「続・『笑う介護。』」も人気。

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日野あかね(ひの・あかね)
 漫画家
 北海道在住。2005年にステージ4の悪性リンパ腫と宣告された夫が、治療を受けて生還するまでを描いたコミックエッセー『のほほん亭主、がんになる。』(ぶんか社)を12年に出版。16年には、自宅で介護していた認知症の義母をみとった。現在は、レディースコミック『ほんとうに泣ける話』『家庭サスペンス』などでグルメ漫画を連載。看護師の資格を持ち、執筆の傍ら、グループホームで介護スタッフとして勤務している。

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