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今井絵理子さんの息子・礼夢さん、難聴乗り越え来月リングへ「強くて優しいレスラーに」

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デビュー戦での健闘を誓い合う礼夢さん(左)と田村さん(川崎市多摩区で)

 生まれつき耳が聞こえない先天性難聴の今井礼夢らいむさん(16)(東京都国分寺市)が、川崎市多摩区に本社を置くプロレス団体「HEAT―UP(ヒートアップ)」のプロテストに合格し、来月デビューする。「たくさん勝ってタイトルを取るとともに、強くて優しいプロレスラーになりたい」と夢を語る。(鈴木英二)

 スポーツ好きな礼夢さんは、都立立川ろう学校で中学生になってから野球を始めた。ただ、目指したのは野球選手ではなくプロレスラー。迫力満点のリング上の試合を観戦してから、プロレスのとりこになった。

 身長1メートル66、体重67キロ。決して恵まれた体格ではないが、夢は膨らむ一方で、2017年10月にヒートアップ道場に入会した。

 礼夢さんの母は、ダンスボーカルグループ「SPEED」のメンバーで参院議員の今井絵理子さん(37)。今井さんはヒートアップ代表の田村和宏さん(40)が障害者や青少年の支援活動にも取り組んでいることを知人から聞き、礼夢さんと道場を訪ねた。

 礼夢さんは週2回ほど道場に通い、一回り大きな仲間に交じって練習に打ち込んだ。そして今春、高等部には進まず、プロレスラーになる夢を追いかける選択をした。「不安はあったが、練習やトレーニングに集中したかった。お母さんも応援してくれた」と振り返る。

 週5日の練習に加え、自宅でも毎日1時間半ほど基礎トレーニングを重ねた。プロテストはスクワット500回のほか、腕立て伏せや腹筋50回を3セット、縄跳び5分間など過酷なメニューだ。10月初旬のテストには落ちたが、「絶対にプロレスラーになる」との強い思いを胸に、下旬の2回目の挑戦で見事合格を果たした。

 身ぶり手ぶりやホワイトボードを使って指導してきた田村さんは「ほかの子よりは技などを習得するのに時間がかかったが、この半年で見違えるほど成長した」と目を細め、「笑顔を絶やさず、仲間とうちとけるコミュニケーション能力の高さに驚かされる」と明かす。

 尊敬するのはアメリカのプロレス団体・WWEに所属する戸澤あきら選手で、田村さんは「目標とする選手」だという礼夢さん。12月7日、川崎市麻生区の新百合トウェンティワンホールで迎えるプロデビュー戦は、その田村さんとのシングルマッチだ。得意技スーパーキックをひっさげて挑む。

 礼夢さんは「今は緊張感とわくわく感が入り交じっています。勝つ自信はあります」ときっぱり。受けて立つ田村さんは「プロの壁の高さを思い知らせたい」と語りながらも、「将来は世界に羽ばたく選手となって、障害のある人たちに勇気と夢を与えてほしい」と期待している。

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