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教えて!ヨミドック

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ぎっくり腰には安静がいいの?

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無理せず動き 筋力保持

ぎっくり腰には安静がいいの? ぎっくり腰には安静がいいの?

  ぎっくり腰になっちゃった。治すには安静第一だよね、やっぱり。

 ヨミドック かつては痛みがひくまで寝ているのが一般的でしたが、安静はよくないと分かってきました。治るのが遅くなり、筋力や運動能力が落ちてしまいます。痛くても、無理のない範囲で動くというのが今の考え方です。

  痛くても?

  痛みが強い場合は消炎鎮痛薬を使う選択肢もあります。市販薬でも大丈夫です。

 一般的に、ストレスや不安があると痛みを抑制する脳内の物質が減少し、痛みが強くなります。好きな音楽を聞いたり絵画を見たりするなど、趣味に親しんでストレス軽減にも努めましょう。

  患部は冷やすの? 温めた方がいい?

  発症直後は冷やして、時間がたったら温めることが多いですが、明確な科学的根拠はありません。整体やマッサージの効果も同様です。

  そういうこと……。そもそも、ぎっくり腰ってどんな病気?

  「急に起きた、腰の強い痛み」のことです。「ぎっくり腰」は正式な病名ではありません。重い物を持ち上げようとしたり、激しい運動をしたりした時だけでなく、日常のちょっとした動作で発症することもあります。

 腰の中の椎間板や関節、筋肉、 靱帯じんたい の炎症、損傷など様々な原因が考えられますが、エックス線検査などをしても、「異常」が確認されないことがほとんどです。

ぎっくり腰には安静がいいの?

  どうやって治すの?

  特別な治療法はありません。大抵の場合、2~3日で痛みが少し和らぎ、1週間ほどで軽くなります。1か月もすれば完治するはずです。

 ただ注意すべき事例もあります。脊椎の病気や骨折、がんなどが原因の場合です。じっとしていても痛い、どんな体勢でも楽にならないようなら、整形外科を受診しましょう。

  予防法は?

  普段から筋力や柔軟性を保つことが大事です。

 ウォーキングなどの有酸素運動で日ごろから体を動かしましょう。椅子に座りっ放しだと、腰に負担がかかってよくありません。

 (大塚貴司/取材協力=紺野慎一・福島県立医科大整形外科教授、北原雅樹・横浜市立大付属市民総合医療センター ペインクリニック内科部長)

 ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。

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