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広まる市中感染、北海道は過去最多の51人…予防意識の低下も

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広まる市中感染、北海道は過去最多の51人…予防意識の低下も

 北海道内では23日、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数が過去最多となる51人確認された。このうち38人が札幌市で、繁華街・ススキノだけでなく家庭内での感染が増えており、市中感染が広まっている。一方、鈴木知事や秋元克広・札幌市長は警戒ステージの引き上げや飲食店の営業時間の短縮要請などには慎重な姿勢を示しており、経済への悪影響を防ぐためにも予防意識を向上させる取り組みを強化する方針だ。

■店でも家庭でも

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 札幌市では、ススキノのホストクラブと接待を伴う飲食店のほか、グループホームの計3か所で新たなクラスター(感染集団)が発生した。いずれも濃厚接触者を把握できているとして、施設や店の名称は非公表とした。ススキノの接待を伴う飲食店の関係者では、クラスターの2店舗を含む計14人の感染が新たに確認されており、同様の感染者は計257人となった。

 ススキノでの感染の拡大が続いているが、家庭内での感染が疑われる件数も9月1~15日の11件が10月1~15日には31件に増えている。秋元市長は「ススキノ以外なら安全というわけではない」と記者会見で注意を呼びかけた。

 このほか、釧路地方で新たに6人の感染が確認された。クラスターが発生している釧路市の特別養護老人ホームの80歳代の利用者の女性も含まれており、同施設の感染者は計10人となった。石狩地方で3人、旭川市、千歳市、後志地方、胆振地方でそれぞれ1人の陽性が判明した。

■利用病床数は下回る

 道内の1日当たりの新規感染者数が過去最多を更新したことを受け、鈴木知事と秋元市長は電話で連絡し、連携して対策を進めていくことを確認した。

 道が設定している5段階の警戒ステージは現在、警戒度が最も低い「1」。感染リスクの高い行動の自粛を呼びかける「2」への判断指標の一つである、直近1週間の新規感染者数は212人で、目安の107人を大幅に上回っている。ただ、他の指標で、病床の切迫状況を示す入院患者の「利用病床数」や直近1週間の感染経路不明者の割合などは、目安に達していない。

 鈴木知事は23日の会見で「ただちに警戒ステージを上げるということではないが、医療提供体制の負荷が増した場合などには引き上げを検討しなければならない」と述べた。

 秋元市長も飲食店の営業時間短縮などの対策について、感染予防で効果が確認されていることを紹介しながらも「そうならないように市民の皆さんも予防に協力してほしい」と訴えた。

 道と市は今後、すすきの交差点の大型ビジョンで感染予防を呼びかける動画を流したり、ススキノ地区の飲食店約3500店舗にチラシを配ったりして、協力して予防意識を高める。

■予防意識の低下

 ただ、今年春の感染「第2波」では10%を超えることもあった陽性率は、23日は5・6%だった。

 札幌医大の 當瀬とうせ 規嗣教授(細胞生理学)は「感染者が徐々に増えているのは事実だが、過去最多といっても過剰に反応する必要はない」と強調する。第2波と異なり、発症前のPCR検査数が増えたことで、軽症・無症状の患者が多数見つかり、結果的に感染者数を押し上げているという。

 また、「ポイントとなる重症者数は、2人にとどまっており、医療態勢は 逼迫ひっぱく していない」とし、行動の制限を要請しない鈴木知事や秋元市長の判断を「その通りだと思う」と評価した。

 最近の傾向として、寒さが徐々に厳しくなる中、手洗いを短時間で済ませるケースが目立つといい、「対策が長期化してきたことで『疲れ』のようなものが出てきたのではないか」と道民の予防意識が下がっていることを懸念していた。

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