後閑愛実&ゆき味「看取りのチカラ」
医療・健康・介護のコラム
「看取りのチカラ」第8話 臨終に着せる服
人生の締めくくりにふさわしく
病院で家族を亡くされた経験がある方の中には、亡くなったあと、すぐに物事を進めていかなければならず、悲しんでいる時間があまりなかったという方が少なくないと思います。亡くなったら、すぐに葬儀屋を手配してほしいと急がされ、検討している間もなく、費用や進行など、思ったような葬儀ができずに後悔している人もいるのではないでしょうか。
大切な人の死の直後は、動揺して冷静な判断などできないものです。想定していなかった突然死の場合は、やむを得ないかもしれませんが、亡くなった後の準備について、死期が迫ってきているときのタイミングを逃さず、前もって話し合う機会をもっていただけたらと思います。
息を引き取った後に着せたい服はありますか? 縁起が悪いと避けるのではなく、本人の人生をどう締めくくるかという視点で考えていただけたらと思います。
期待と準備は別物です。まだまだ生きることができると期待をしながらも、いま亡くなっても大丈夫なように準備をしておきましょう。好きだった服や気に入っていたパジャマでも大丈夫です。もちろん、特に用意していなくても、病院では浴衣を用意しています。
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