ウェルネスとーく
医療・健康・介護のコラム
[女優 永作博美さん](下)2人の子育ては「ずっと怒ってます(笑)」 家事は完璧求めず
映画やドラマ、舞台と幅広く活躍している女優の永作博美さん。10月23日に公開された映画「朝が来る」(河瀬直美監督)では、子どもができないことに夫婦で悩み、特別養子縁組の制度を使ってわが子を迎える母を演じています。実生活では2人のお子さんのママとして、仕事と家事の両立に奮闘しています。子どもを持ち、育てること、家族への思いなどについて語っていただきました。(聞き手・田村良彦、撮影・中山博敬)
家族は一緒に進んでいく「仲間」
――映画「朝が来る」の完成報告会見で、司会者からみなさんに「家族とは?」との質問がありました。永作さんは「仲間」と答えていらっしゃいましたが、その心は?
十人十色って言いますけど、毎日一緒に暮らしていると、人数分の性格があって、本当にまとめることが大変なんです。けんかもするし、涙も出るし、ばかみたいに笑うこともあるけれど、縁あって一緒にいる仲間として一緒に進まなくてはいけないと考えたときに、「仲間」という答えが出てきました。
――実生活では2人のお子さんのママです。家では、どんなお母さんなんですか。
う~ん、うちではずっと怒ってます(笑)。
――怒る姿が想像できないですけれど、たとえばどんなことで。
やるべきことをいつまでもやらないとか。同じことを3回以上言わなければならないようだと、ちょっと怒りますね。
――結構厳しいお母さん?
そうですね。それぞれにやってもらわないと、この家族というチームが進まないので。
自粛生活でできた いい具合の距離感
――今年は特にコロナのせいで、学校が休みの時期がありました。
どこのご家庭も一緒に過ごす時間が多かったでしょうし、きっとそれぞれ、いろんなことを考えたのではと思います。皆さん、意外と家庭のことなんて小さいことだと思っているかもしれないですけど、わが家では大きな収穫があったような気がします。
――と言いますと?
自粛期間中、みんなで密集していた分、かえって、いい具合に親子の距離が取れたのではと感じています。学校が休みでずっと一緒にいた時期は、子どもたちもずいぶん甘えてましたけど。ただそこで、甘え切ったんでしょうね。その後は、ちょっといい感じで離れてくれた気がして、少し関係が楽になった気がします。
――ふだんお仕事で忙しいお母さんが家にいると、お子さんもうれしかったのでは。
ずっと一緒にいたので、今は、私が仕事に出かけるのを喜んでいます。子どもたちにとっても、学校が休みでずっと家にいなければならず、外にあまり行けない環境に飽きているんでしょうね。お母さんが仕事で出かけて、代わりに親戚の誰かが来てくれたりすると、気分転換にもなるみたいです。
――ちなみに、ご主人のイクメンぶりはいかがですか。
そうですね。できることはやってくれてます。
1 / 2
【関連記事】