文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

森本昌宏「痛みの医学事典」

医療・健康・介護のコラム

「お店で注文するにも緊張して…」と悩む49歳女性 不安を伴う原因不明の痛みに「サフラン」の効果

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

イライラしたらパエリアを!?

 最近の研究により、血液を固まりにくくして血管を拡張させることから、心筋 梗塞(こうそく) の再発防止、心房細動、脳梗塞などの予防に効果があると考えられている。また、その成分であるクロシンは、“発がんプロモーター”(発がんを促すたばこ、性ホルモンなど)を抑えるとされ、飲酒時の記憶障害の予防、脳の神経伝達物質の効率向上への効果も確認されている。その他にも、糖尿病、高血圧症、慢性 扁桃(へんとう) 炎、前立腺肥大症に対する効果が報告されている。ただし、非常に強い子宮収縮作用を有するので、妊娠中の方は用いるべきではない。

 私の施設においても、さまざまな痛みに加えて、イライラ、不安、不眠などを訴えられる患者さんに対して、このサフランを処方する機会が増えている(健康保険が適用される)。他の漢方薬に、1日量として0.3~1グラムを追加する。つまり、漢方薬の補剤として、である。急須に入れて、100~150ミリ・リットルの熱湯を注いで飲んでもよい。実のところ、私も、宴会の前などには(最近、とみに記憶が飛ぶことが多くなったので)服用するようにしている。

 さて、子供さんを叱るのに疲れてイライラがたまっているお母さん方、今晩はサフランをたっぷり使ったパエリアもしくはブイヤベースを用意されてはいかがだろうか。エンリケ・グラナドスの『スペイン舞曲』でも聴きながら、ね。(森本昌宏 麻酔科医)

2 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

morimoto-masahiro

森本 昌宏(もりもと・まさひろ)

 大阪なんばクリニック本部長・痛みの治療センター長。
 1989年、大阪医科大学大学院修了。医学博士。同大学講師などを経て、2010年、近畿大学医学部麻酔科教授。19年4月から現職。日本ペインクリニック学会専門医、名誉会員。日本東洋医学会指導医。著書に『ペインクリニックと東洋医学』『痛いところに手が届く本』ほか多数。現在、大阪市北区の祐斎堂森本クリニックでも診療中。

森本昌宏「痛みの医学事典」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事