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メディカルフィットネス…医師と連携 運動指導

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 医師と運動の専門家らが連携し、利用者に合わせた運動プログラムを提供する「メディカルフィットネス(MF)」が注目されています。主に医療法人が運営し、生活習慣病などの治療のため、安全で効果的な運動ができる点が人気です。(竹井陽平)

メディカルフィットネス…医師と連携 運動指導

  医学検査を行う

 糖尿病、脂質異常症、変形性膝関節症などの治療には薬だけでなく、運動が有効です。内臓脂肪を減らすことで血液の様々な数値が改善しますし、体重を減らして筋力アップすることで関節の負担を軽減できるからです。

 とはいえ、運動を自分の意志だけで継続し、効果的に行うのはなかなか難しいものです。また、骨がもろい、膝が痛むなどの状態で無理をして、けがでもしたら元も子もありません。

 そこで提唱されるようになったのが、医学的根拠に基づいて運動を行うメディカルフィットネスという考え方です。

 新潟市の主婦、内藤光子さん(80)は週に3回ほど、市内の猫山宮尾病院に併設された「メディカルフィットネスCUORE(クオーレ)」で、自転車こぎなどに汗を流しています。

 9年前、内藤さんは糖尿病と診断され、同病院内科部長の太田玉紀さんに運動療法を勧められました。

 入会する際、体組成分析のほか、血液、骨密度を検査し、内臓脂肪をコンピューター断層撮影法(CT)で調べました。医学的検査を行うのが、一般的なスポーツジムとの違いです。

 さらに体力測定の結果も見た太田さんが、有酸素運動と筋力強化を勧める処方箋を書き、それに基づいて「健康運動指導士」の資格を持つ運動の専門家がプログラムを作成しました。

 管理栄養士による食事指導も受けた結果、内藤さんは3年後には体重が5キロ減り、血糖値が大幅に改善。飲んでいた治療薬の量を3分の1に減らせました。

 「健康になっていくのが実感でき、今では楽しく汗をかくのが習慣です」と内藤さんは話していました。

 3か月に1度は利用者と相談してプログラムを組み直していきます。利用料金は検査料も含めて月1万5000円ほどです。

  医療費控除の対象

 MFが広がる大きなきっかけになったのが1992年の医療法改正です。一定の条件を満たせば、医療法人が運動施設を運営できるようになりました。医療法人以外の団体が医療機関と提携して、施設を運営するケースもあります。

 厚生労働省は施設の認定制度の整備を進めました。一つは「運動型健康増進施設」です。有酸素運動を安全に行える設備を備え、健康運動指導士を配置することなどが条件です。

 もう一つが「指定運動療法施設」です。増進施設であることに加え、提携する医師が日本医師会が認定する健康スポーツ医であることなどが求められます。この施設の利用料金は医療費控除の対象になります。

 増進施設は1日現在で332、指定施設は218あります。厚労省のサイトなどで閲覧できます。

 全国のMF施設でつくる日本メディカルフィットネス研究会の会長でもある太田さんは「MFは薬の量を減らし、健康増進と生活の質の向上につながります」と話しています。

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