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コロナワクチン承認でも「受けない」が22% 英国のCOVID-19調査

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 英・University College London(UCL)の調査(COVID-19 Social Study)で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンが承認された場合に接種を受ける意向が「非常に強い」と答えた人は、半数以下の49%にとどまった。一方で、意向が「弱い」とする回答は合計22%で、「非常に弱い」との回答も10%に及んだ。同大学のUCL News(2020年9月24日付)が伝えた。

効果や副作用に対する誤った認識も

コロナワクチン承認でも「受けない」が22% 英国のCOVID-19調査

※画像はイメージです

 COVID-19 Social StudyはNuffield Foundation、Wellcome Trust、UK Research and Innovation(UKRI)の助成を受け、COVID-19に関連したロックダウン、政府勧告、総合福祉、精神衛生に対する成人の意識を明らかにする目的で、英国でのロックダウン開始1週間前から始められ、現在も継続されている。COVID-19に関する社会意識調査では英国最大規模のもので、7万人超が参加している。

 今回、調査開始から26週間までの結果がまとめられた。COVID-19ワクチンが承認された場合に接種を受ける意向が「非常に強い」との回答は半数以下の49%にとどまったのに対し、「弱い」とする回答は計22%で、そのうち「非常に弱い」との回答は10%であった (図-A)

図.「ワクチン接種を受ける意向」の結果

コロナワクチン承認でも「受けない」が22% 英国のCOVID-19調査

(Covid-19 Social Study, Results Release 21)

 また、多くの一般市民がワクチンについて誤った認識を持っていることも明らかとなった。53%が「予見できない影響がありうる」、30%が「成人または小児にとって未知の問題を将来引き起こし得る」、15%が「効果がない」と回答した。さらに、25%が「ワクチンは製薬企業や当局が不当な利益を得るのに利用されている」と回答し、「ワクチン計画は製薬企業による詐欺行為で、公的機関が財政上の利益のために接種を推奨していると思うか」との問いに「非常にそう思う」と答えた人が約4%存在した。

 筆頭研究者でUCL Epidemiology&Health CareのDaisy Fancourt氏は「COVID-19ワクチンに対する誤った認識が憂慮すべきレベルにあることが分かった。こうした認識は承認後のワクチン接種動向に大きな影響を与える可能性がある。政府と公衆衛生当局はウイルスと戦って社会を守ることが非常に重要な理由を説明し、ワクチン接種の重要性をアピールしていくことが非常に重要」と述べている。

高齢者ではインフルエンザワクチン希望者多い

 今回の調査では、今冬のインフルエンザワクチン接種についても質問した。インフルエンザ流行期に医療機関にかかる負荷をコントロールするために、例年よりも強くワクチン接種が推奨されているが、誰もが無料で接種を受けられるわけではない。今冬に接種を受ける意向が「強い」と答えた人は合計64%、「非常に弱い」と答えた人は21%であった (図-B)

 60歳超の高齢者では、受ける意向が「非常に強い」との回答が73%と、18~29歳(25%)の約3倍であった。インフルエンザワクチンに対する高齢層と若年層での意識格差は例年見られるパターンだが、COVID-19ワクチンに関しては年齢による明確な差が見られず、「非常に強い」との回答は60歳超で58%、18~59歳で45~46%であった。注目すべきは、高齢者ではCOVID-19ワクチンの接種を受けたい人(58%)よりもインフルエンザワクチンの接種を受けたい人(73%)が多いことである。

 Nuffield FoundationのCheryl Lloyd氏によると、パンデミックに際しての政府の対応への国民の信頼が大きく揺らいでいることも、COVID-19ワクチンの安全性と有効性に対する不信感の一因である。同氏は「科学的エビデンスとワクチンを提供する製薬企業の役割に対す透明性の担保、意思決定プロセスへの国民の参加が、国民の信頼を回復する鍵である」と述べている。(小路浩史)

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