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iPSから網膜シート、神戸の病院で世界初の移植手術

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 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から網膜のシートを作り、目の難病「網膜色素変性症」の患者に移植する世界初の手術を神戸市立神戸アイセンター病院が実施した。iPS細胞を使った目の病気の治療は3種類目となる。

 網膜色素変性症は、光を感じる網膜の「視細胞」が遺伝子変異で徐々に減り、物が見えにくくなったり視野が狭くなったりする病気。失明する場合もあるが、有力な治療法はない。国の指定難病で、2018年度に医療費の助成を受けた患者は約2万4000人。

 同病院は、京都大の関連財団が備蓄するiPS細胞から作った視細胞のもとになる網膜のシート(直径約1ミリ)を、15日までに重症患者の網膜に移植した。

 シートは患者自身の細胞ではないため、免疫抑制剤を投与して拒絶反応を防ぎ、今後1年かけて安全性と治療効果を確認する。同病院はさらに、もう1人の患者に手術を予定している。16日に記者会見を開いて詳細を発表する。

 iPS細胞を使った目の病気の治療は、これまでに2種類が実施されている。理化学研究所などは14年に網膜色素上皮細胞が傷む「加齢 黄斑おうはん 変性」の患者に、大阪大は19年に角膜の病気の患者にそれぞれ、細胞シートを移植した。

  冨田浩史・岩手大教授 (視覚神経科学) の話 「治療効果が出るかどうかが注目されるが、今回の移植で患者の見え方が劇的に改善するわけではない。過度な期待を抑え、実用化までを長い目で見守る必要がある」

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