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Dr.三島の「眠ってトクする最新科学」

医療・健康・介護のコラム

深く眠ったまま、いきなり起き上がって、動き回ったり、ものを食べたりする子どもたち。不思議な「睡眠・覚醒障害」とは…

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 こんにちは。精神科医で睡眠専門医の三島和夫です。睡眠と健康に関する皆さんからのご質問に、科学的見地からビシバシお答えします。

 前回まで、2回にわたりレム睡眠に関連する睡眠・覚醒障害についてご紹介しました。レム睡眠病があるならノンレム睡眠病もあるのではないか? そのようなご質問を受けました。ご推察の通り、ノンレム睡眠中に起こる睡眠・覚醒障害もありますので、今回ご紹介したいと思います。

70種類以上もの睡眠・覚せい障害が

深く眠ったまま、いきなり起き上がって、動き回ったり、ものを食べたりする子どもたち。不思議な「睡眠・覚醒障害」とは…

 睡眠・覚醒障害には70種類以上の病気があります。睡眠の病気というと、不眠症のように、「なかなか寝つけない」「夜中に目が覚める」など、睡眠の質が低下するイメージがありますが、必ずしもそうではありません。以前にご紹介した金縛り(正式名称:睡眠 麻痺(まひ) )は、レム睡眠中の筋脱力が起こったまま目覚めるために怖い思いをしますが、睡眠の質は必ずしも低下しているわけではありません。

 また、夜中にぐっすり、たっぷり眠っても、昼間に耐えがたいほど強い眠気が生じる過眠症という病気もあります。同様に、睡眠の質や量(長さ)は正常なのに、ノンレム睡眠中に興奮したり、一見すると目覚めているかのような行動をとってしまったりする病気があります。

 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類あります。ノンレム睡眠はレム睡眠以外の睡眠という意味で、浅いものから深いものまで4段階に(最近では3段階に)分けられます。

 一般的には、眠り始めは深いノンレム睡眠が多く、明け方になるにしたがって浅いノンレム睡眠が主体となります。レム睡眠は睡眠時間全体の約4分の1を占め、寝ついてから90分ほどで最初のレム睡眠となり、以後、ノンレム睡眠の隙間を縫うように約90分周期で出現します。今回ご紹介する睡眠・覚醒障害は深いノンレム睡眠中に生じるため、寝入ってから最初の2、3時間で多く起こることが知られています。

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三島和夫(みしま・かずお)

秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座 教授

 1987年、秋田大学医学部卒業。同大助教授、米国バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事。著書に『不眠症治療のパラダイムシフト』(編著、医薬ジャーナル社)、『やってはいけない眠り方』(青春新書プレイブックス)、『8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識』(共著、日経BP社)などがある。

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