常喜眞理「女のココロとカラダ講座」
医療・健康・介護のコラム
月経時に痛い発疹が…繰り返す性器ヘルペス 服薬で再発予防も
40歳代前半のUさんは、過去にも片頭痛の相談と治療で時々来院されていた。今回も片頭痛の状況を伺っていると、少し言いにくそうに切り出された。「実は前から時々陰部に 水疱 ができ、婦人科を受診してへルペスと言われたんです。尿がしみたり、陰部がつるように痛んだりするんですけど、病院で診察してもらうのもつらくて……」と涙ぐまれた。
月経の時期に診察を受けるのがつらく…
ちょうど月経が始まった時にできたという。症状だけでもつらく、うつうつとした気持ちになる上に、月経に絡んだ時期に婦人科での診察を受けることには、さらに精神的ダメージを受ける女性も多い。何歳になっても、「婦人科の診察台には慣れない」という女性は、少なくないだろう。そのため、医療機関に行くハードルが高くなり、一人で痛みに耐え、悩む方は結構いる。Uさんもその一人。たまたま片頭痛の相談に来たのをきっかけに、思い切って話したのだ。
Uさんには、「同じように悩んでいる方は他にもいるので、気に病まないように」と話し、かかりつけの内科でも治療できることを伝えると、ずいぶんほっとした様子だった。今回も同様に水疱ができているのを確認し、性器ヘルペスの治療薬を処方した。
疲れると肛門のあたりに発疹が
50歳代前半のCさんは、「疲れるといつも、肛門部の付近に水ぶくれの発疹ができる」と言って来院した。肛門の左側からお尻にかけて、赤い小さな水泡のある発疹が点々としていた。ピリピリした痛みがあり、つらいようだ。このところ、親の介護や、大学生の娘の引っ越しなどが重なって寝不足が続いているせいか、頻発しているという。
性器ヘルペスと診断し、内服のお薬を処方した。水ぼうそうと同じお薬だが、少し飲み方が違う。性器ヘルペスでは、症状が出ている時に飲んでもらうのに加え、頻回に症状が出る方には、毎日1回だけお薬を飲んでもらい、症状が出るのを抑えていく治療方法がある。Cさんの場合は、4か月ほど内服治療を続けてもらったところ、症状が出なくなった。いったんお薬をやめて、また症状が出たら来院してもらうことになった。
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