町田忍の昭和回想
健康・ダイエット・エクササイズ
旅の汗 みんなで流した 家族風呂
昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。 |
旅館
昭和30年代、夏休みに家族で熱海の温泉旅館に行くのが恒例だった。駅前には旅館の旗を持ったおじさんがたくさんいて、旅館近くの商店街にはスマートボールや射的を置いた店が立ち並ぶ。旅館に着くと、仲居さんが部屋まで案内してくれ、父親が「ポチ袋」に入れた心づけを渡していた姿を覚えている。家族4人で「家族風呂」に入ったのも楽しい思い出である。
当時、庶民の宿泊施設といえば、ホテルではなく旅館。イラストに描いたのは、銭湯巡りをしていたときに偶然見つけた、立派なたたずまいの高崎駅前(群馬県)の旅館。地方都市の駅前には、富山の薬売りなどの商人が昔から使ってきた旅館が、必ずといっていいほどあった。今や、商人が定宿にしていた駅前旅館はビジネスホテルへと姿を変え、あまり見かけなくなった。
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