文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

メディカルトリビューン

メディカルトリビューン

耳鳴りの重症度と関連する一塩基多型を発見

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 日本人の約15%が自覚しているとされる耳鳴りは、時として強い苦痛を伴い日常生活に影響を及ぼす。耳鳴りの原因は不明だが、悪化要因としては睡眠障害、うつ、不安などが挙げられている。慶應義塾大学耳鼻咽喉科学教室の渡部高久氏らは耳鳴り患者を対象に検討を行い、重症化と関連する遺伝子の一塩基多型(SNP)を発見したとSci Rep( 2020;10:13023 )に報告した。

抑うつや不安などが強いと症状が悪化しやすい

耳鳴りの重症度と関連する一塩基多型を発見

(C)Getty Images ※画像はイメージです

 検討は、同大学病院に通院中の耳鳴り患者のうち、症状が3カ月以上継続しており、精神神経科の受診を要する程度の精神疾患を有しない138例を対象に行った。

 耳鳴りの重症度は、苦痛の度合いを評価する質問票(Tinnitus Handicap Inventory;THI)のスコアで評価。ヒトの遺伝性疾患に関するデータベースであるOnline Mendelian Inheritance in Man(OMIM)に登録された抑うつ、不安障害、パニック障害と関連する6個の遺伝子のSNP9種を中心に、THIとの関連を解析した。

 その結果、うつなどに関連するBCR遺伝子中にあるrs131702という部位のSNPを有する患者では、耳鳴りが重症化する可能性が高いことが示された。rs131702は、双極性うつの発生に関与することも過去に報告されているという。

 この結果を受け、渡部氏らは「耳鳴りのために不安感が強くなったり、ふさぎ込んだりする患者は、症状を悪化させてしまう可能性があり、早期の受診が求められる」と指摘した。また今回の発見について、「耳鳴りの病態解明に寄与する」と述べ、「このSNPが耳鳴りの重症化を予測する有用なバイオマーカーになり、重症例における早期治療介入の促進、予後推定、治療法選択に寄与する可能性もある」との見通しを示している。(陶山慎晃)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

medical-tribune-logo

メディカルトリビューン
メディカルトリビューン はこちら

メディカルトリビューンの一覧を見る

<PR情報>

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事