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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

専門医養成に「臨床研究医コース」新設 初年度は40人

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日本専門医機構 2021年度から

 専門医の養成の枠組みに2021年度から、「臨床研究医コース」が新設される。基礎医学とは別に、臨床診療の経験を積んだ上で大学院や研究機関で医学研究・教育に携わる医師の養成を目指す。臨床医学研究・教育を担う重要な人材として、かねてから必要性がうたわれてきた。日本専門医機構は9月23日から10月7日まで募集を行い、審査の上、決定する予定。初年度の定員は40人で、将来的には100人程度まで定員を増やしたい考えだ。

研修期間は7年間 論文2本を執筆

日本専門医機構の「臨床研究医コース」概要説明から引用

日本専門医機構の「臨床研究医コース」概要説明から引用

 日本専門医機構が公表している「臨床研究医コース」概要によると、

 ・研修期間は7年とする。

 ・開始後2年間は臨床研鑽(さん)を行い、それ以後の5年間は50%以上を研究に充てる。

 ・研究は大学院あるいはナショナルセンターで行い、SCI(サイエンス・サイテーション・インデックス)のついた論文2本以上を執筆する。

 ・コース在籍中は、責任医療機関の規程に従い、給与などの身分が保障される。

――などとしている。

 現在の専門医制度は2018年度にスタートした。医師国家試験に合格し、2年間の初期臨床研修を終えた後、専攻医と呼ばれ、専門医資格取得に向けた研修に進むのが一般的だ。

 研修期間は原則3~5年間で、内科や外科、小児科などの19の基本領域のうちどれかを選択。規定の症例数を満たすなどの研修を終えて試験に合格すれば専門医資格を取得できる。そのうえで、さらに細かな分野にわかれた「○○内科専門医」などのサブスペシャルティーを取得する道筋になっている。

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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