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医療・健康・介護のコラム

[俳優 木下ほうかさん](上)趣味の献血は60回 骨髄提供も「たいしたことなかったで」

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 数多くのドラマや映画、バラエティー番組に出演し、イヤミな役でも人気の個性派俳優、木下ほうかさん。実は長年、献血に協力し、著名人の中では数少ない骨髄提供体験者でもあります。昨年は、献体登録もしました。良いことだとはわかっていても、実際に行動に移すのは容易ではありません。フットワークの軽いボランティア精神のワケは?(聞き手・藤田勝、撮影・武田裕介)

献血できる時期になると「血を抜かれたい」

[俳優 木下ほうかさん](上)趣味の献血は60回 骨髄提供も「たいしたことなかったで」

――骨髄提供する以前から、献血が趣味だったとか。これまで何回ぐらい?

 60回はやっていますね。25歳頃から。

――きっかけは?

 まあ、ひまつぶし。あと、献血する場所にドーナツとかアイスとか食べ物があったり、雑誌も置いてあったりしますし。それに、献血することで、自分のちょっとした健康状態も知ることができます。人の役に立つのに、そんな付加価値があるということで、行くようになりました。

――思いついたときに、ふらっと行く?

 1回献血すると、ある程度の期間はできないので、それが過ぎたら行きます。新宿とか、有楽町とか。そろそろできるなって頃になると、「血を抜かれたい」って思う(笑)。

――抜かれるとスッキリ?

 汚れた血液を抜かれると、新しい血液が生成されるというようなイメージ。もちろん自然に臓器で浄化されているので、あくまでイメージですけど(笑)。

――その献血の場に骨髄提供のポスターが?

 ずっと見て見ぬふりでしたね。25歳から献血に行きだして、40歳でドナー登録しましたから相当な時間がかかっています。ちょっと難解な話だし、簡単に登録できることも知らなかった。

 よく講演会で言うんですけど、骨髄移植という言葉の響きが大げさなんです。何か、骨髄っていう臓器を切り取ってしまうイメージ。これは変えた方がいいと思うんです。実際は骨髄液を抜くだけなのに。本当に一般の人は骨髄移植自体を知らないし、知っていても、よくは調べない。まあ、以前のぼくと一緒ですけどね。

骨髄ドナーの登録はメチャクチャ簡単 動機は何でもいい

――ドナー登録のきっかけは

 ずっとポスターに心は引っかかっていながら献血を続けていて、あるとき、「実際、どんなことするんだろう」って調べたら、登録自体はメチャクチャ簡単だとわかった。だから、実際に提供するかどうかは決めず、登録だけしようと思いました。キャンセルできると書いてあるし、いつ適合通知が来るかもわからない。すぐ通知が来る人もいますが、ぼくのように登録して5年弱かかる人もいます。最初は本気でも、5年もたてば気分が変わることもある。ぼくの場合は逆で、登録時にはいい加減な気持ちで、ほぼ忘れかけていたけど、通知が来て「じゃあ、やってみるかな」となった。

 だから、動機は何だっていい。どっちみち、忘れた頃に通知が来るなら、今の自分の気持ちなんて当てにならない。まして、登録当時は元気でも、数年後には病気になっていて骨髄提供できる状態じゃないかもしれない。

――実際、通知が来た時はどんな気持ちでしたか。

 「赤十字」と書かれた分厚い封筒が来たので、「これは明らかにあれかー。何が入っているんだろう」と。

――すぐ、やってみたいと?

 「じゃあ、やろう」と思っても、もう一段階あるんです。ぼくが現状、それに値するドナーかどうかわからない。その検査で合否を得てから考えようと、もう1回、判断を先送りしました。その時点で決めても意味がないので。

――そして検査の結果は?

 「いやもう、すごいいいです」って。ドナーの適合者はほかにもいたようなんですが、その中のグレードっていうのか、ぼくが一番高かったようなんです。

――それならもう、やるしかないと?

 きれいごとのようですが、人の命を救える可能性があるって、すごい面白い作業だなと思いました。死にかけている、もしくは生きるか死ぬかギリギリの人が、自分がわずかな手間をかけることで生きながらえることができるなんて、すごく面白いって。

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