文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」

医療・健康・介護のコラム

エステと蒸気機関車のどちらに価値が…夫婦の違いは埋められる?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 私がどうも釈然としないお菓子の代表格がマカロンです。有名なお店で買うと、あんなに小さいのに1個300円くらいします。壊れやすかったり、手間がかかったり、高い理由はあると思いますが、1個でたこ焼き10個分(大阪の人間はなんでもたこ焼きに換算する癖があります)くらいの値段がすることが、どうしても私には理解ができません。

 しかし、多くの女性はマカロンが好きなようです。わが家でも、マカロンは妻や娘・孫娘みんなの大好物です。お土産にちょっと買って帰るだけで3000円以上することもあります。マカロンを買っている妻の横で、私はいつも「これだけ出せば、結構いいお肉やお 寿司(すし) が食べられるのになぁ」と、釈然としない思いで待っています。

 このほかにも、妻や娘はフレンチやイタリアンが好きですが、私は中華やB級グルメが大好きです。たまに高価なフレンチレストランに行きますが、お酒の飲めない私は、小さな皿に出てきた料理を一瞬で平らげて、「もっと食べ応えのある量にしてよ!」といつも思っています。そのためにパンばかりをお代わりしています。さて、このような食べ物の 嗜好(しこう) だけでも、男女の差はかなりあるようです。

男性の友人は「すごくいいのを買ったよね!」

エステと蒸気機関車のどちらに価値が…夫婦の違いは埋められる?

 夫婦ともに同じ趣味を持てればよいのでしょうが、嗜好が異なる夫婦も少なくはないでしょう。例えば、男性は釣りやオーディオ、模型やバイクなどにお金をかけます。特に道具に凝り、大金をつぎ込む人も多いでしょう。私も鉄道模型が趣味で、ある時、素晴らしいレイアウトをおまけにつけてくれるというので、35万円もするHOゲージの蒸気機関車を思い切って購入しました。特に妻から強く文句を言われたわけではありませんが、「なんでこんな小さな機関車に35万円もつぎ込むのか?」と不思議がられています。しかし、男性の友人に見せると、「すごくいいのを買ったよね!」と共感してくれます。

1 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ishiukura-prof150

石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)

 内科・循環器・性機能専門医。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。大阪市内と都内で男性更年期外来を担当。主な著書に『夫源病』(大阪大学出版会)、『男のええ加減料理』(講談社)、『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』(幻冬舎新書)など。自転車による発電に取り組む「日本原始力発電所協会」代表を務め、男性向けの「ええかげん料理」の教室を各地で開くほか、孫育てに疲れた高齢者がネットで集う「孫育のグチ帳」を開設するなど多彩な活動をしている。ホームページは「男性更年期 夫源病 石蔵文信

石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事