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医療・健康・介護のコラム

脚の痛み(3)変形性股関節症 悪化なら手術も

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  このシリーズでは、関節外科が専門で関西労災病院(兵庫県尼崎市)副院長の津田隆之さんに聞きます。(聞き手・長尾尚実)

脚の痛み(3)変形性股関節症 悪化なら手術も

 脚の痛みのなかで、耐え難い痛みの出る代表格が「変形性股関節症」です。重症になると股関節に突き上げるような痛みが走り、就寝中に寝返りを打つだけで激痛に襲われ目が覚めます。

 腰にある骨盤と、太ももにある 大腿だいたい 骨は股関節でつながっています。股関節が痛くなるのは、人間が直立二足歩行することに由来します。人間の重心は体の中心にありますが、股関節が体を支える位置は重心からかなり離れており、骨盤を支える筋肉の力も影響しています。片方の足で立つと体重の3倍、歩くと5、6倍の力がかかります。

 日本人で股関節が痛くなる人は生まれつき、骨盤のくぼみに大腿骨がうまくはまっていないケースが多くあります。少ない面積の関節で体を支えるので、その部分に大きな負担がかかります。

 関節の再生するスピードは年齢とともに遅くなり、少しずつ摩耗します。40、50歳代で股関節が痛くなり始める人が多くなります。初めは鈍痛で、歩くと痛みが消えることもありますが、痛みが次第に強くなり、歩くのがつらくなります。さらに進むと、関節を包む膜の中に水がたまり、常に強い痛みに悩まされます。

 関節に水がたまった状態は、その部分が腫れているということになるのですが、股関節は膝の関節と違って、外から腫れの具合が見えません。ひどい痛みの理由が分からずに苦しむ人もいます。

 痛み止めの薬を飲み、それまで通りの生活を送ろうとする人もいますが、進行すると薬も効かなくなります。そうなると人工股関節を入れるなどの手術が必要です。

津田隆之さん

【略歴】
 津田 隆之(つだ・たかゆき)
 三重県多気町出身。1982年、大阪大医学部卒、90年、同大学院修了。星ヶ丘厚生年金病院(現・JCHO星ヶ丘医療センター)整形外科部長、箕面市立病院医務局次長などを経て、2017年4月から現職。専門は関節外科、骨粗しょう症の疫学。市民向け講演会などで、脚の痛みを起こす病気や治療法、転倒予防について解説している。

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