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最後の「ゆるキャラGP」、ネットで熾烈なPR合戦…コロナでイベント制限

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「ゆるナキン」(右)と「イヌナキン」が投稿している動画「ゆるキャラグランプリへの道」。コントのようなやりとりが人気だ(公式ユーチューブから)

 多くの人気者を世に送り出したご当地キャラ日本一決定戦「ゆるキャラグランプリ(GP)」が10回目となる今年で最後を迎える。各キャラは最後の優勝を狙うが、今回は新型コロナウイルスの影響で集票に必要なイベントが大幅に制限され、ネットでのPRが勝負の分かれ目となっている。事前投票はまもなく締め切られ、決勝イベントは10月3、4日。主催者は「日本中に元気を届けたい」と意気込んでいる。(有留貴博)

最後の栄冠

 「いつも応援ありがとー。投票よろしくね☆」――。大阪府泉佐野市のご当地キャラ「イヌナキン」はツイッターで、GPに出場する分身の「ゆるナキン」への投票を連日呼びかけている。

 イヌナキンは同市の犬鳴山に伝わる義犬の末裔まつえい、との設定で、漫画「キン肉マン」の作者のゆでたまごさんがデザイン。GPでは2018年に4位、19年に2位に食い込み、今年はゆるナキンがエントリーした。

 念願の優勝を狙うが、コロナの影響で予定していたイベントは10件以上キャンセルに。そのため、SNSを最大限活用する方針に転換した。

 今年6月以降、動画8本をユーチューブに投稿。ツイッターでは、投稿をリツイート(転載)した人を対象に、特産の泉州タオルやグッズを抽選で贈るキャンペーンも行った。

 7月に始まったネット投票では、15日現在で20万6974票を獲得し、首位と約2700票差の2位。担当者は「ファンとふれあえないのは残念だが、手応えはある。この勢いで優勝をつかみたい」と力を込める。

1日3回投稿

 GPは、ゆるキャラを通した地域活性化を目的に、11年に本格的に始まった。同年は熊本県の「くまモン」が優勝し、その後も愛媛県今治市の「バリィさん」などが全国的な人気を得たが、実行委員会は「一定の役割を果たした」として10回目の今年での終了を決めた。

 GP優勝のPR効果は絶大で、各自治体は最後の優勝を目指して力を入れているが、コロナで戦略の練り直しを余儀なくされている。

 15日時点で3位の埼玉県鶴ヶ島市の「つるゴン」は3年ぶりにGPに参加。前回17年は16位だったが、今回は、写真や動画を1日3回ツイッターに自動投稿できるシステムを導入し、ゆるい動画が人気を呼んでフォロワー(登録者)数が急増。市担当者は「リツイートで支持が広がっている」と手応えを感じている。

「たかたのゆめちゃん」(NPO法人AidTAKATA提供)

 首位の岩手県陸前高田市の「たかたのゆめちゃん」もアプリ「17イチナナLiveライブ」を使って連日生配信。13年に優勝した栃木県佐野市の「さのまる」と“選挙協力”して一緒に動画に出演し、全国のファンに猛アピールしている。

 一方、昨年7位だった岐阜県池田町の「ちゃちゃまる」は14位に落ち込んだ。担当の町企画課がコロナ対応に追われ、ツイッターの更新も月2回程度。担当者は「今年は上位は厳しい」とあきらめムードが漂う。

来月に決勝

 ネット投票は25日までで、岩手県滝沢市で開かれる10月3、4日の決勝イベントでの来場者による投票との合計で1位が決まる。

 決選投票イベントは例年1日1万人以上が集まるため、開催が危ぶまれたが、感染対策資金をクラウドファンディングで募り、入場者数を制限したり、入り口での検温を実施したりするなどの感染防止策を講じ、決行することとなった。

 ネット投票の総数は昨年より約3割増えており、実行委の西秀一郎会長(56)は「東日本大震災が起きた11年もくまモンが優勝して全国に明るい話題を提供できた。ゆるキャラの力で暗いムードを少しでも吹き飛ばせれば」と話している。

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