食べること 生きること~歯医者と地域と食支援 五島朋幸
医療・健康・介護のコラム
患者がPCR陽性で「濃厚接触者」になった……歯科診療はストップ、1週間の自宅待機で足はふらふら
新型コロナ禍でも、標準的な感染防止対策を徹底して診療所での外来や訪問診療を続けてきました。ところが僕の仕事も直撃を受けました。8月末に外来受診した方が翌日から発熱し、その後PCR検査を受け、新型コロナ陽性と判明したのです。患者ごとに着替えるガウンなどは使っていなかったこともあって、保健所に「濃厚接触者」と判定され、その日から自宅、いや、基本的には自室待機の日が続きました。もちろん外来も訪問も診療はすべてストップです。診療所として必要な感染対策をとっていたと思うので、割り切れない感じがしました。
もし、自分がPCR陽性なら濃厚接触者は70人!
結局、保健所の連絡を受けてから、僕のPCR検査陰性が確認されるまで、1週間の自宅待機になりました。日頃忙しくしていたので、ぽっかりと時間ができて、いろいろできるかと思いましたが、そうはいきません。自宅待機だけでもストレスで、前向きな気分にはなれませんでした。
新型コロナの怖いところは無症状の人も多くいるということ。接触した日から僕の体調に何ら変化はなく、自宅待機になるまでの1週間近く通常の診療をしていました。そこで誰と接触したかアポイント帳をみながらリストアップしました。もし自分が陽性になったら、とんでもなく多くの方に迷惑をかけることになります。その数、60~70人です。そのストレスは半端なかった。
50歳代でも1週間の待機で機能低下
実質的には自室待機でしたから、復帰してから人生で感じたことのないほどの歩きづらさを感じました。歩き方がぎこちないし、明らかに足が重い。歩けないほどではありませんが、歩きたくない、座りたい、横になりたいと感じました。そして息も上がる。ふくらはぎが軟らかく、細くなっている気がします。50歳代後半、昨年まで毎年フルマラソンを走っていました。その僕ですら、1週間の自宅待機の体への影響を自分で確かめることになりました。
それに加えて、しゃべるのもぎこちない感じです。オンラインのミーティングはやっていましたが、しゃべるタイミングと息遣いがうまく合わない。そんな感じが2日ほど続きました。
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