医療ルネサンス
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医療ルネサンス
若くして脳梗塞<2>早期発見の大切さ伝える
2013年の冬に脳 梗塞 で入院した絵本作家の有田奈央さん(41)は、血液をサラサラにする抗凝固薬の点滴や、抗血小板薬の飲み薬での治療を始めた。
後遺症の左半身のまひは、足に触れられても感覚がない状態だった。手すりや人の支えがあれば立ち上がれるが、歩けない。有田さんは当時の状況を「左側は、まるで透明人間になってしまったようでした」と例える。
理学療法士らの指導で、平行棒を使っての歩行訓練や、積み木をつかむなどのリハビリテーションを始めた。今後の生活への不安に襲われ、気持ちがふさぎがちにもなった。それでも、手すりを持たずに歩ける距離が増え、階段の上り下りもできるようになるなど、少しずつでも回復していく喜びをかみしめた。
1か月余り後に退院したが、保育園のパートはやめ、収入は途絶えていた。生活費に加え、医療費の負担も重くのしかかり、知人から借金もした。
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