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大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

脚の痛み(1)ロコモ 筋力低下で転倒も

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  このシリーズでは、関西労災病院(兵庫県尼崎市)副院長の津田隆之さんに聞きます。(聞き手・長尾尚実)

脚の痛み(1)ロコモ 筋力低下で転倒も

 「まだまだ仕事や運動を頑張りたいのに、歩けなくなったら困る」

 そんな不安をお持ちではありませんか。元気な高齢者が増えて、60歳を過ぎても働き続けたり、趣味のジョギングに励んだりするのが当たり前になってきました。しかし、気持ちは若くても、体は思うように動かなくなるものです。

 活発に動き回れるのは、骨や関節、筋肉、神経がうまく連携して働いてくれるからです。どれか一つが悪くなっても、歩行が難しくなってしまいます。

 足腰の衰えで、立ったり歩いたりするのが困難になる「ロコモティブシンドローム」(ロコモ=運動器症候群)が近年注目を集めています。進行すると、日常生活に支障が生じ、介護が必要な状態になってしまいます。

 ロコモは、脚の痛みから始まることが多くあります。脚が思うように動かないと、外出が面倒になり、家に閉じこもりがちになるでしょう。そうなると、筋肉が衰えて転倒しやすくなります。転倒して骨折すれば、寝たきりのような状態に陥りかねません。

 日本では、在宅で生活する65歳以上の高齢者のうち20~25%が1年間に1回以上、転倒を経験しており、女性は男性より頻度が約2倍高いとされます。脚の痛みを放置することで、こうしたリスクをより高めるのです。

 新型コロナウイルスの影響で外出を控えることによって、高齢者の身体機能の低下が懸念されています。痛みは早く治し、筋力の低下は予防する――。高齢になっても毎日を生き生きと過ごせる鍵となります。40~50歳代の頃から、適度な運動やバランスの良い食事を心がけることも大切です。

 この連載では「脚の痛み」にまつわる話題を紹介していきます。

津田隆之さん

【略歴】
 津田 隆之(つだ・たかゆき)
 三重県多気町出身。1982年、大阪大医学部卒、90年、同大学院修了。星ヶ丘厚生年金病院(現・JCHO星ヶ丘医療センター)整形外科部長、箕面市立病院医務局次長などを経て、2017年4月から現職。専門は関節外科、骨粗しょう症の疫学。市民向け講演会などで、脚の痛みを起こす病気や治療法、転倒予防について解説している。

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