40代から備えよう「老後のお金」 楢戸ひかる
医療・健康・介護のコラム
「通院」「長期の薬剤治療」に備えるには? 合理的な医療保険選びで老後の安心を
ファイナンシャルプランナー向けの勉強会では、医師が講師を務めることが少なくありません。それは、なぜなのでしょうか?
FPが「医師のセミナー」をハシゴする理由
コロナ以前の話ですが、「医師が講師のセミナー」を、ファイナンシャルプランナー(FP)の方々と1日で3件ハシゴしたことがあります。FPと医師。一見、あまり関わりがなさそうですが、ライフプランニングをする上で医療の進歩は念頭に置いておくべき項目です。たとえば、 がんの治療は、「長期入院」から「通院治療」にシフトしていることは以前、書きました 。
今や、がんであっても入院期間は平均20日程度。そうであるなら、医療保険を「入院・手術の保障を得るもの」と漫然ととらえるのではなく、「私は、何のリスクをヘッジしたくて医療保険に入るのか?」という、主体的な問いが必要です。
薬剤治療は長期に及ぶことも
ここに、興味深いデータがあります。メディケア生命保険が、全国の9疾病 (※) の患者4622人に対して行ったアンケートです。
このアンケートを見ると、薬剤による治療は長期に及ぶようです。診断から5年以上経過した人に限ると、9疾病合計で、「5年以上の薬剤治療」を受けている人は60%を超えています。
(※)がん、心疾患、脳血管疾患、動脈・静脈疾患、腎疾患、肝疾患、 膵 疾患、糖尿病、脂質異常症
【調査概要】 調査名称…メディケア生命「2019年 9疾病患者への薬剤治療に関するアンケート調査」 調査対象…マクロミルのモニター会員を母集団とする9疾病を経験した男女(20歳以上) 調査期間…2019年12月24日~28日 調査方法…インターネットリサーチ 調査地域…全国 有効回答数4,622名
*記載の数値は小数点第2位以下を切り捨てているため、合計が100%とならない場合があります
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