認知症×発達障害 岡崎家のトリプルケア
介護・シニア
救急車には死んでも乗らない! 命より体裁が大事な母と真夏の地獄絵図
実家からSOS
息子のたー君を小学校へ送り出すと、携帯に母さんからの着信。電話口から「た…す…け…て…」と、息も絶え絶えな声が聞こえました。私は、干しかけの洗濯物もそのままに、大急ぎで実家に向かいました。
到着すると、「めまいがひどくて、体に力が入らない……」と、ベッドの上でうずくまる母さんが! 「救急車!」と叫ぶ私を「それはやめて~」と弱々しい声で制止します。「ご近所さんが驚くし、目立ちたくない」というのです。「そんなことを気にしてる場合じゃないでしょ!」と言っても、「救急車が来ても乗らないからね」と、断固拒否の構えです。
仕方なく、あちこちに電話をかけて、地域包括支援センターから車椅子を借りる算段をつけたというのに、「車椅子も目立つからイヤ!」と、これも拒否。
結局、まっすぐ立つこともできない母さんを抱え、いつもなら5分の道のりを20分以上もかけて歩き、かかりつけのクリニックに到着。医師の診断では、「熱中症と加齢で三半規管が弱って、めまいが起きたのかなぁ。水分をとって、涼しい部屋で安静にして、少し様子を見ましょう」とのことでした。
スポーツドリンクを一気飲み
帰宅後に、コンビニで買ってきたスポーツドリンクを手渡すと、一気に飲み干します。「なんでそんなにのどが渇いてるの?!」と聞くと、「夜、トイレに起きたくないから、寝る前に水分をとらないようにしている」という驚きの答えが。
この猛暑になんと長袖を着ていて、「コロナで引きこもって、家に1人でいるせいで寒い」と言うのです。部屋を見渡せば、窓は閉め切られ、冷房も使用していないようです。
慌てて冷房をつけ、「長袖、脱ごうか」と声をかけた瞬間、母さんの口から、たったいま飲んだスポーツドリンクが噴き出してきたのです!
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チロりん
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離れて暮らす義理の母は、糖尿病を長く患い、心筋梗塞(こうそく)を起こしました。最初は様子を見て、2日目に近くに住む弟さんに「医者に連れて行って」と電話をしました。自分では救急車を呼ばず、弟さんが、救急車を呼んだ時には手遅れで危篤状態。そのまま他界してしまいました。元気な時から「何かあっても救急車は呼ばんよ」と言って体裁を気にしていました。今年は三回忌です。
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