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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

排尿の最後に痛みと血尿…「膀胱炎」 トイレットペーパーの使い方にもコツが

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 20歳代前半のBさんは、「 膀胱(ぼうこう) 炎かもしれない」と言って来院された。女性なら、一度は経験があるのではないか。排尿時の違和感や残尿感、ひどくなると排尿の最後につらい痛みがあり、血尿となる。

朝に急激な痛みが…

 Bさんは、前日から排尿時の違和感があり、朝には急激に痛みがひどくなったという。尿検査を受けてもらい、やはり膀胱炎であることがわかった。Bさんは、2年ほど前に1度、発症した経験があり、今回は2度目だった。このところ、仕事で過労が続いていたらしい。

 お薬のアレルギーはないとのことで、抗菌薬を1週間処方した。3日たって症状が改善しない場合は再度来ていただくこと、できれば治ったところで尿の再検査を受けていただくことをお願いした。生活上の注意もお話しし、「少し休養を取らなければ、薬を飲んでも治らない」と説明して送り出した。

 2週間後、晴れやかな顔でBさんは現れ、「もう良くなりました」と言った。尿の再検査の結果も問題なく、「やはり過労は良くないのですね」と納得し、帰っていった。

閉経後は感染しやすく

 50歳代前半のMさんは、膀胱炎の検査を希望して来院された。うかがうと、しばしば膀胱炎を繰り返しているらしい。2~3日前から残尿感があったが、その日になって排尿時の痛みがひどくなり、来院したという。以前に同様の症状が起き、泌尿器科で診てもらったところ、単なる膀胱炎(単純性膀胱炎という)と言われ、抗菌薬の内服で治った経験があった。

 今回も、尿検査で膀胱炎であることがわかった。月経について聞くと、すでに閉経しているということだった。

 実は閉経後の女性は、膀胱炎を繰り返してしまうことが多い。肛門からの大腸菌が原因菌であることが多いのだが、閉経前は、肛門から尿道への菌の繁殖を (ちつ) 内の常在菌が防いでくれている。ところが、閉経後は女性ホルモンの低下によって常在菌が減るため、感染しやすくなる。膀胱炎を繰り返すたびに抗菌薬を適当に飲んで治していると、耐性菌(抗菌薬が効かない菌)を増やすことにもつながる。

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に「オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方」(すばる舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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