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感染者がバス乗車、女性運転手が陽性に「万全の対策を取ったつもりだが…」

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感染者がバス乗車、女性運転手が陽性に「万全の対策を取ったつもりだが…」

感染した女性運転手が乗務していたバス。感染した女性会社員は前から3列目に座った(17日、岩手県二戸市で)

 岩手県は16日、久慈市の60歳代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内で感染が確認された人は9人となった。

 女性はバスの運転手。乗務した12日の便に、県内8人目の感染者となった50歳代の女性会社員(同市)が客として乗っていたため、14日に帰国者・接触者外来を訪れ、15日、 LAMPランプ 法(核酸増幅法)と呼ばれる検査で陽性と判明した。症状はないが、同日、感染症指定医療機関に入院した。

 県によると、LAMP法はPCR検査とほぼ同じ手法で行われる。運転手はその後にPCR検査などを3回受けたが、いずれも陰性だった。女性会社員から感染したのであれば、感染からまだ間がなく、体内でウイルスが増殖した状態であるとは考えにくいという。

 12日の便は、二戸駅午後2時15分発、久慈駅同3時25分着のJRバス「スワロー号」。女性会社員は関西出張の帰りに利用し、運転手は領収書の発行に関する会話を交わしていた。会話時は互いにマスクを着用していたが、県は座席や手すりを介してバス内で感染が広がった可能性もあるとみている。県は同じ便に乗り合わせた他の7人に、最寄りの保健所や帰国者・接触者相談センターに問い合わせるよう呼びかけている。

 県は17日、運転手の家族1人、同僚4人、バスの乗客2人のPCR検査を実施し、同日夜までにいずれも陰性の結果が出た。18日は他の同僚3人を検査する。

     ◇

 バスの女性運転手は乗客だった女性会社員から感染したことが疑われ、公共交通機関での対策の難しさが浮かび上がった。

 バスを運行したJRバス東北(仙台市)によると、同社で運転手の感染は初めて。同社は感染対策として運転席と客席の間にビニールシートを設置し、運転席に近い1列目の客席を空きにしたうえで、車内を1日に1回消毒してきた。

 ただ、領収書の発行などでは運転手と乗客との会話が避けられない。消毒した後でも手すりなどを介して感染する恐れもある。同社二戸営業所(二戸市)の畠山茂所長は「万全の対策を取ってきたつもりだが、感染にびっくりしている。不特定多数の人を乗せる仕事だけに、完全に防ぎきるのは難しい」と話した。

 県内のほかのバス会社も対策を強化している。県北自動車(盛岡市)は7月までに、貸し切りバスの車内に抗菌剤を噴霧する「抗菌コーティング」を施した。担当者は「従来通り対策を着実に実行したい」と話した。

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