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【山梨】夜の街感染防止策進む 店名公表方針に反発も

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看板が外された「AMULET」(12日)

 甲府市のキャバクラ店で新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生したことを受け、同業者から県への感染防止策の提出や相談が相次いでいる。多くの店で県の休業要請を無視した営業が常態化する中で、長崎知事の「強硬姿勢」に反応した動きだが、反発もくすぶる。(鈴木経史)

 クラスターが発生した甲府市中央のキャバクラ店「AMULET(アムレ)」では12日、看板が取り外されていた。

 県は接待を伴う一部事業者への休業要請を継続。県の指針や業界団体の対策に沿った感染防止策を講じた場合に個別解除しているが、この店は解除されないまま営業していた。長崎知事は7日の記者会見で休業要請に応じない場合は店名を公表する方針を示した。

 県衛生薬務課によると、接待を伴うキャバクラ店やスナックのうち、防止策を提出して要請を解除された店は5店にとどまる。一方、7日以降は要請解除の相談や申請が25件寄せられている。

サーモグラフィーカメラや消毒液を置く甲府市中心街のキャバクラ店

 同市内でキャバクラ店を経営する男性も知事の記者会見後に防止策を作成し、県に要請解除を申請した。これまでは要請解除を受けずに営業していたが、従業員に出勤前後の体温測定や接客時以外のマスク着用を求めて県外への外出も控えるよう呼びかけ、「できる限りのことはやってきた」と強調する。

 業界団体の県社交飲食業生活衛生同業組合によると、休業要請の対象店舗は県内に約200店あり、組合に加盟しているのは約60店。組合は「接客中のマスク(フェースシールド)着用」「来店者の連絡先記入」などの防止策を県に提出している。ただ、「店には個別の事情があり、一律の感染対策は難しい」(担当者)として申請は個々の店舗に任せている。

 男性はこの要請解除のハードルが「高い」と感じていた。「飲食する度にマスクを外すのは現実的ではない。感染対策が過剰だと思われると、客が入りにくくなる」と打ち明ける。だが、同業者でクラスターが起き、「店名公表は致命的。店がつぶれれば従業員は行き場を失う」と判断した。

 一方、「法的な根拠もはっきりせずに店名公表に踏み切るのは軽率だ」との憤りもある。改正新型インフルエンザ対策特別措置法では緊急事態宣言が出された中で店名公表ができるが、現在は宣言が解除された「協力要請」の状態だ。これについて長崎知事は「特措法には基づかないが、禁止されているわけでもない。県の行政手続き条例に基づいて手順を踏む」としている。

 

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