常喜眞理「女のココロとカラダ講座」
思春期から妊娠・出産、更年期と、変化していく女性の体は様々な健康リスクに見舞われます。そこに、子育てや人間関係のストレスも重なって……。各年代の女性に特有な心身の悩みを乗り切るには、何に気をつければいいのでしょうか。健康診断や会社員のメンタルヘルスにも取り組む開業医、常喜眞理さんが答えます。
妊娠・育児・性の悩み
会社の冷房がつらい女性 むくみや胃腸の不調にも…体を温めるならこのポイントを
毎日、体がだるく、会社に行くと足腰が冷えてつらい……と、げっそりした顔で外来にいらした30代後半のUさん。通勤には小一時間かかるという。電車を利用する際は、弱冷房車に乗るなど気をつけているが、会社内のエアコンは勝手に調節ができず、とても寒いという。席も冷気の吹き出し口の近くだったので、上司と相談し、なるべく冷風が直接当たらない場所に変えてもらった。長袖カーディガン、膝掛けなどを使っても、一向に足腰の冷えが治らないとのこと。
なるべく湯船につかって
もともと冷え性の自覚はあり、冬はもちろんだが、夏の冷房が利いた室内はいっそうつらいという。すでに気をつけているようだったが、改めて、飲み物は温かいものを心がけ、夜はなるべく湯船につかり体を温めてほしいとアドバイスした。会社では腹巻き、もしくは、おなかの周囲を覆う下着の着用を勧めた。
それでも冷えが強いようであれば、冬に使うカイロを背中に当てるか、電気座布団などを利用するといい。お尻から背骨の脇には交感神経が走行しているので、冷えることで、よりストレスを感じやすい。何か所かポイントを選ぶなら、背骨に沿って温めよう。
たんぱく質をしっかり
食事にも気をつけたい。食欲もなくなり、ついついのどごしがいい麺類などの炭水化物に偏りがちになるが、筋肉を衰えさせず、免疫力も落とさないためには、しっかりとたんぱく質を取ること。
「暑い時期に火で調理するのは嫌だ」という方は、電子レンジレシピも数多く公開されているので、チャレンジしてみてはどうだろうか。私は、鶏のささみを電子レンジで蒸し鶏にしておき、冷蔵庫に常備している。サラダや酢の物、冷やし中華にも添えることができ便利だ。
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