産業医・夏目誠の「ハタラク心を精神分析する」
医療・健康・介護のコラム
気分は最高!トップアイドルに告白された……「なわけないでしょ」と友達は言う
「君を前から愛していた」とアイドル
彩音さん:「彩音、前から君を愛していたんだ。でも、会えるチャンスがなくて、今日はマネジャーが段取りをつけてくれて、やっと会えた。うれしいよ」と言うんですよ。
美弥さん:あり得ないです。
彩音さん:どうして私の言うことを分かってくれないの。今まで100回も説明したのに。なぜなの?
私 :うーん。
彩音さん:彼が「彩音、愛している。大人の交際をしよう」と、耳元であつくささやきました。私を抱きしめ、「離さないよ、彩音」と言い続けてね。
「あり得ない」と友人は言うが……
美弥さん:先生、彩音はこう言うのですが、信じられない。アイドルに直接会えないでしょう。しかも、愛の告白なんてあり得ないですね。
彩音さん:またそんなことを言うの。私がうそをついていると思っているのね。事実よ。そうか、美弥、私に嫉妬しているのでしょう。
私 :事実か? 空想か?
彩音さん:事実です。彼から毎日電話があります。「愛している、次はいつ会える?」って。
私 :毎日、電話があるの?
彩音さん:そうです。
私 :美弥さんはあり得ないと。
美弥さん:先生、常識で考えたらわかりますね。彩音がデートしたと言っている時、私と同じホテルのツインに泊まっています。彼女が言うように、そこに電話があって、彩音が出かけたのなら、私が気づくはずですね。そんなことはなかったですから。一緒に寝ましたから。朝食も一緒。
私 :絶好調ですけど、今までにひどく落ち込んだことはありませんか?
彩音さん:うーん、そうですね……アイドルとうまくやりとりできなかった学生時代に2か月くらい部屋に引きこもっていたことがありました。
美弥さん:そういえば、誘っても誘っても出て来ない時期がありました。ハイテンションなことが多いですけど。
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