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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

在宅勤務で増える脚のむくみ 「片足だけが腫れている」には要注意…重大な病が潜むことも

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 Uさんは「最近、脚がむくんでいる」といって来院された。両側のむこうずねのところを押してみると少しへこむ。40歳代後半のUさんは、今まで健康診断で異常を指摘されたことはなく、内服中の薬もないとのことだった。

 ただ、生活上の変化はあった。新型コロナの影響で在宅勤務が週の半分以上になっているという。一日中パソコンの前に座っていることが多く、「その影響か?」と考え、しばらく放置していたが、改善しないので心配になって来たのだった。

「座りっぱなし」を改善

 

 下肢(脚)の静脈 (りゅう) がむくみの原因となることもあるので、脚全体を見せてもらった。しかし、目立った静脈瘤はない。念のため、腎臓機能の低下や体のタンパク質の状態、甲状腺機能など、足のむくみに関わりそうなことについて血液検査をしたところ、異常はなかった。

 生活上の注意として、Uさんには座りっぱなしでいないよう気を付けてもらい、さらに減塩を心がけてもらうことにした。Uさんは、「何か改善する薬があれば服用したい」と話したので、相談の上、むくみを改善する漢方薬を、しばらくの間、服用してもらうことにした。

 2週間ほどたって来院した時には、症状が改善していた。徐々に薬も減らしてもらい、その後はむくむこともなくなった。

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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