教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
エコバッグに食中毒の危険?
肉・魚 ポリ袋に入れて
Q きょうはスーパーの特売日。買い込んじゃった。
ヨミドック お、エコバッグですね。その詰め方、食中毒が心配です。
Q どこがいけないの?
ヨ 肉や魚を、パックのまま放り込んでいますね。食材の表面や汁に、食中毒を起こす菌がいるかもしれません。ほかの食材を汚染しないように、肉や魚など汁が出やすいものや、泥のついた野菜は、売り場備え付けのポリ袋に入れてから詰めましょう。
Q 面倒ね。
ヨ 東京都の調査では、食品の購入時に、肉や魚などをポリ袋に詰める人は3割しかいませんでした。でも、この一手間が大切なんです。
Q そうだったの。
ヨ 硬い物や重い物から詰めるとエコバッグが安定し、食品の汁がこぼれにくくなります。病原性大腸菌( O 157など)やカンピロバクターなど食中毒を起こす主な細菌は30~35度になると増えやすくなります。食材の持ち運びは短時間に。車のトランクには入れないでくださいね。保冷機能のあるエコバッグがいいでしょう。
Q エコバッグも、機能で選ぶのね。
ヨ 水洗いが可能かなど、手入れの方法を確かめてください。食材用、日用品用、それぞれ洗い替えも想定して、複数のバッグを用意したいですね。

Q え、洗濯するの?
ヨ エフコープ生活協同組合(福岡県)が買い物客100人に聞くと、約半数が「洗ったことがない」との回答でした。回答者30人のエコバッグの内側を拭き取って、一般生菌(様々な生きた菌)の数を調べると6割が、「やや汚れている」「汚れている」になりました。
Q 洗濯のタイミングは?
ヨ 明らかな汚れがなければ、週末など時間に余裕がある時で構いません。水洗いができないバッグや、時間がない時は、市販の除菌スプレーやシートで拭きましょう。持ち手や底を念入りに。
よく乾かすのもポイントです。細菌は、水や食品の汁、野菜くずなどの栄養で増えます。湿ったまま畳んだり、使ったりしないでくださいね。
(中島久美子/取材協力=熊谷優子・和洋女子大教授、福地奈津子・花王生活者研究センターマネジャー)
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