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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

一日中PC作業の女性 顔の片側に痛み…「顎関節症」就寝中、無意識の「噛みしめ」が

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20歳代以降の女性に多い

 顎関節症は女性に多い病気だ。顎の使用回数は男女とも同じなのに、骨やその周りの筋肉が男性に比べ小さいことが影響するのかもしれない。20歳代以降、様々な年代で生じる。

 本当に顎関節症であるかは、きちんと歯科医師に診断してもらう必要があるが、診断されても画期的にすぐよくなる治療法がないことを心得てほしい。噛み合わせを直せば、体のゆがみを直せばよくなる……というわけではない。姿勢に気をつけ、筋力をつけることで体の歪みを正すことはできるが、骨や関節の形を変えることはできない。関節については、痛みが出たら、なるべく激しく使わないようにするしかない。

マウスピースに効果も

 作業に集中している時などは、知らず知らずに強く歯を噛み締めてしまうことがある。また、寝ている間に歯ぎしりをしたり、噛み締めたりしている方も多い。寝るときにマウスピースをすることで症状が軽くなる場合もある。私自身も25年ほど前から、就寝時にはマウスピースをつけている。最初は違和感があるかもしれないが、次第に慣れてくる。ただし、状況により適さない場合もあるため、必ずかかりつけの歯科医に相談してほしい。

 「大きく口を開けて食べない」「食べ物を小さく切って口に入れる」ほか、顎のホットタオルパックや軽いマッサージなどもよい。いずれも肌の血行が良くなり、女子力アップにも貢献するように思う。(常喜眞理 医師)

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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