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市の「夜の街」対策に県「手ぬるい」、店名公表の対応チグハグ

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 さいたま市大宮区の繁華街「大宮南銀座(通称・ 南銀なんぎん )」のキャバクラ店「クラブグランデ」で新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生したことを受け、市は6日、今後クラスター化した店舗については原則として店名を公表する方針を明らかにした。ただ、すでに5人の感染が確認されているクラブグランデとは別のキャバクラ店については店名を公表しておらず、対応が矛盾している。

 クラブグランデでは6日までに、従業員や客ら20人の感染が確認されている。市はこのうち5人の感染が判明した6月27日時点では、店名などを明らかにせず「大宮区のキャバクラ店」とだけ公表した。

 しかし、顧客名簿などがなかったため、濃厚接触者となる客の特定が難航。市は同29日になって「店側の許可を得られた」として店名を公表し、訪れた客に連絡するよう呼びかけた。

 「原則公表」の方針は、市が6日、大宮区の商店街関係者らと開いた会議で説明した。会議後、清水勇人市長は、クラスターが発生した店舗については「原則、公表したい」と述べた。また、商店街側からも「(大宮区という公表方法では)影響が広域に及ぶため、エリアを限定してほしい」との声が上がったとした。

 一方、市長は「顧客情報が管理できる店は公表しない」と説明。5人が感染した南銀の別のキャバクラ店については「ある程度、顧客情報が特定されている」として、公表しない考えを示した。市保健所によると、客から市への相談は1件にとどまっているという。

 さいたま市は6日、さらに南銀にあるもう2店のキャバクラ店でも、従業員1人ずつが感染したと明らかにした。この2人の感染は5日に発表されていたが、キャバクラ店で働いていたことがわかったという。市内で従業員の感染が確認されたのは4店となった。

 「夜の街」がある他県の自治体は、街ぐるみでの対策に乗り出している。福岡市は中洲のキャバクラ店従業員の希望者全員にPCR検査を実施。東京都豊島区は池袋の全てのホストクラブの従業員に検査を行う方針を明らかにしている。

 さいたま市は現在、PCR検査の対象をクラスターが発生した店関係者に絞っている。市保健所の西田道弘所長は取材に「一斉にやる場合には(感染者の入院病床など)受け皿が必要となるので簡単にはできない」と慎重な考えを示した。

 これに対し、県幹部は「さいたま市の対応は手ぬるい」と批判している。

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