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教えて!ヨミドック

医療・健康・介護のニュース・解説

「集団免疫」ってどんなもの?

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抗体持つ人が拡散阻む

「集団免疫」ってどんなもの?

  Q 新型コロナウイルスの感染対策で、「集団免疫」という言葉を聞くわね。どんなもの?

 ヨミドック 免疫とは、人間の体に備わった病原体に対する抵抗力のこと。体に侵入した異物を食べる白血球の一種「マクロファージ」など体内に元々ある「自然免疫」と、感染やワクチン接種で得られた「獲得免疫」があります。集団免疫に関係するのは、獲得免疫です。

  ふーん。それで?

  一度でも外敵の侵入を経験すると、体はその敵を記憶して、次に攻撃を受けた時は排除しようとします。免疫システムが働いて「抗体」ができ、再び同じウイルスには感染しにくくなります。

  で、集団免疫は?

  病原体に対する抗体を持つ人が一定割合になると、ウイルスが人から人へうつりにくくなる。結果として感染拡大が抑えられるという理論が、集団免疫です。ワクチンの予防接種も、この考え方に基づいています。

  「一定割合」ってどれくらい?

  新型コロナでは、欧州の平均的なデータを基に6~7割と言われますね。

 今年3月、英国はこの理論に基づいて新型コロナを封じ込めない戦略をとりましたが、その後、撤回しました。新型コロナの場合、感染者が急増したため、死亡率が2%程度だったとしても、多くの犠牲者が出ることになります。まず抵抗力の弱い高齢者にしわ寄せがいくと、批判されたからです。

「集団免疫」ってどんなもの?

 それに、ウイルスが変異してしまえばこの理論は使えません。現時点では、一度かかった人が再感染しないという裏付けもありません。

  日本の戦略は?

  日本は、医療体制が整い、ワクチンや治療薬の開発ができるまで、感染のピークをなだらかにしながら、“時間かせぎ”をするやり方です。

 Q 手軽な解決策はないということね。

  新型コロナとの闘いは長期戦です。だからこそ、マスクや手洗いなど個々人の努力が求められています。

 (鈴木敦秋/取材協力=奥村康・順天堂大学医学部免疫学特任教授、津田篤太郎・NTT東日本関東病院リウマチ 膠原こうげん 病科部長)

 ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。

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