今井一彰「はじめよう上流医療 あいうべ体操で元気な体」
医療・健康・介護のコラム
新型コロナウイルス 治療に鼻うがい!?
米国では鼻うがいを勧める家庭医が多い
WHO(世界保健機関)は鼻うがいの感染予防効果は確認されていないという見解を出していますが、本記事は感染予防ではなく、症状が起った際の対処法です。実際にアメリカでは、多くの家庭医が上気道感染症の治療に際して抗生剤などの投薬をする前に、鼻うがいを勧めているという報告があります。妊婦さんや薬のアレルギーがある人、新型コロナウイルスにかかると重篤になる可能性のある疾患を持つ人などは、気になる症状が出た際には医師への相談、受診と合わせて鼻うがいをすることも考慮に入れてはどうでしょうか。
冒頭のイギリスの研究でも、新型コロナウイルス治療の一つに鼻うがいが選択枝として挙げられるのではないだろうかとの提言をしています。新型コロナウイルスへの決定的な治療薬がない現状で、私たちに家庭でもできる取り組みがあるという報告はすこし安心をもたらしてくれます。
私の所属する認定NPO法人日本病巣疾患研究会では、 鼻うがいチャレンジと称して鼻うがいを推奨するプロジェクト を行っています。
薬も使わず、家庭にあるもので新型コロナウイルス対策ができるとしたら心強いですね。まずは生理食塩水の鼻うがいからチャレンジしてみてください。気持ちよいですよ。
(注)高張食塩水での鼻うがい、うがいは塩分の取り過ぎになる可能性があるため、風邪症状(咽頭痛、鼻閉、咳など)があるときに限って行うようにして下さい。平常時は、生理食塩水の鼻うがいを1日1~3回程度でよいです。また症状がある場合の鼻うがいは、洗浄液が周囲に飛び散らないように留意し、容器の消毒をするなど感染対策も合わせて行って下さい。(今井一彰 みらいクリニック院長・内科医)
2 / 3
【関連記事】
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。