街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー
医療・健康・介護のコラム
車いす使用者、視覚障害のある人…新型コロナ感染を防ぐ「介助の新しい様式」は?
ヨミドクターをご覧のみなさま。サービス介助士インストラクターの冨樫正義です。withコロナの社会において、「新しい生活様式」が求められています。密閉・密集・密接の「3密」を避ける必要がありあますが、様々なサービスの現場で介助をする際、「密接」にならざるを得ないことがあります。どのようにしたらいいでしょうか。今回は、車いす使用者と視覚障害者への介助について、感染しない、させない方法を一緒に考えて行きましょう。
どんな介助にも、まずは手洗い
まず、どのようなお手伝いでも、前後には必ず手洗いをします。介助の前に、手洗いが間に合わない場合は、アルコール消毒でもよいでしょう。常に自分の手にはウイルスが付着していると仮定して、臨むことが大切です。手洗いは感染症予防の基本であることを認識しましょう。また、飛沫感染防止の観点から会話は最低限とする、距離をとってボディタッチも最低限にすることを、相手には事前にお話をし、了承してもらいましょう。
具体的には、車いす使用者に対し、車いすを押す、段差を越える、スロープを上るといったお手伝いをする際、後ろから車いすのグリップを握ってお手伝いする必要があり、人と人との距離は30センチほどになります。密接を防ぐのは難しいので、接触感染や飛沫感染を防ぐために、介助者はマスクやフェイスシールド、手袋などを着用するようお勧めします。手袋は使い捨てのもので、ゴムアレルギーの方もいることを考慮し、ビニール製を選ぶといいでしょう。
声かけにはヘッドマイク使用も
今まで当コラムでは、 車いす使用者と対話をするときは、前方から目線を合わせるようお伝えしてきました が、これからは横方向や、少し距離をとった位置から対話をした方がいいでしょう。また、足台に足を乗せたり、ブレーキを解除したりする際も体が近づきますから、可能なことなら、自分でしてもらうのもいいでしょう。一方、飛沫感染を防ぐためにと、曲がったり車いすを傾けたりする際の声かけを省くと、車いすに乗っている方が怖い思いをすることがあります。ヘッドマイクを使用するなど、少しの発声で声が届く工夫をしてください。
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