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宋美玄のわーままクリニック

妊娠・育児・性の悩み

送迎よりも大変なオンライン授業のお世話…3か月の休校で分かった「集団教育をする意味」

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集団教育の「同調圧力」が果たす役割

 休校で改めて感じた「集団教育の意味」は、学習面だけではありません。ずっと家にいると、子供たちの時間や曜日の感覚がルーズになり、決まった時間に寝起きするという生活習慣が崩れてきました。友達に会えないストレスは、休校が長引くほど大きくなっています。一緒に登下校したり、授業中に競い合ったり、休み時間に遊んだりすることができないことの影響は、小さくないのではないかと思います。わが家では、特に年中男児がご飯をちゃんと食べなくなり、着替えなど自分のことを自分でしようとしなくなりました。また、プラレールの電池が切れたら「電池かえて!」と叫び続け、「ママは今、ご飯を作っているでしょ」などと説得しても全く効かず、我慢強さなど「非認知能力」の低下を感じます。もちろん、元々の子供の性格もあると思いますが、幼稚園の先生方のご指導や、「他の園児はちゃんとやっている」という同調圧力により、社会性が身に付いていた部分が大きかったのだなあ、と実感しています。

休校が子供に与えた影響 検証を

 今後、いつまで新型コロナウイルス感染症の脅威と闘うことになるのか分かりません。終息する日が来たとしても、今回の休校が、対面式の集団教育以外の教育システムが浸透するきっかけになることは、おそらく間違いないでしょう。これまで授業を受けられなかった不登校の子供たちの学習機会を保障し、対面式の集団教育になじみにくい特性のある子供たちに多様な選択肢を用意することができるメリットは大きいと思います。

 しかし、今のような付け焼き刃での遠隔教育では、むしろ対面の集団教育の良さの方を強く感じておられる方が多いのではないでしょうか。コロナウイルスとの闘いはまだまだ続きます。今回の緊急事態宣言以前からの休校が子供たちや教育に与えた影響と、感染予防への効果を検証しながら、今後の戦略を考えてほしいものです。(宋美玄 産婦人科医)

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宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

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