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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

高い山頂でデスクワークしているよう…月経に伴う貧血 放置すると心臓に負担も

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自覚症状なくとも改善が必要

 私は開業医のほか、産業医も務めており、会社の健診で貧血を指摘された女性に連絡をとることも多いのだが、本人が症状を自覚していない場合、連絡してもスルーされ、放置されてしまうことも結構ある。Aさんのように、症状を訴えて来院する方は意外に少ない。毎月の月経で少しずつ時間をかけて貧血になるため、自分ではあまり体の不調を感じていないケースも多いのだ。

 私は、貧血の女性に、「あなたはまるで、高い山の頂でデスクワークをしているようなものですよ」とよく言うのだが、当人はピンとこない。血液中の赤血球は、体に必要な酸素を運んでいる。だから、貧血になると酸素不足になってしまうのだ。

 その状態を長く放置し、体全体の酸素不足が続くと、血液を体に送るポンプである心臓にも負担をかける。自覚症状がなくとも、改善が必要だ。

鉄の過剰摂取には注意

 私は、患者さんの貧血が治って数値が基準範囲内になったら、その後は、月経が始まってからの10日間、鉄剤を内服してもらうようにしている。内服は2~3日に1回でもいいのだが、間隔をあけてしまうと服用を忘れやすい。「お薬は胃に負担がかかる」と嫌がる方もいるが、妊婦さんも飲めるものであり、胃に負担をかけないよう工夫されている。ただし、鉄は過剰に摂取すると、肝臓に負担をかけてしまう。適度な具合かどうかは時々、血液検査で確認することは必要だ。

 貧血は生活習慣病ではない。だが、貧血を放置することは、生活習慣病の予防をしないのと同じくらい危険なことだと、わかってほしい。(常喜眞理 医師)

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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