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一病息災

闘病記

[ジャズピアニスト 国府弘子さん]心筋梗塞(こうそく)(3)幸運重なり 支えられ

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[ジャズピアニスト 国府弘子さん]心筋梗塞(こうそく)(3)幸運重なり 支えられ

 緊急治療から4日後に退院した。幸い、血流不足による心筋細胞の 壊死えし もなく、脳血管も無事だった。マネジャー、それに医師らの迅速な対応に感謝した。

 もう一つ、幸運だったのは、発売を控えたニューアルバム「ピアノ・パーティ(Piano Party)」の制作を直前に終えていたこと。最終的な音源調整となるマスタリング作業を終えたのは、病気を発症した前日の夜遅くだった。

 2019年に還暦を迎えたタイミングで発表する24作目。タイトルの「パーティ」に込めたのは、「人とのつながり」であり、それによって支えられてきた「自分の人生」だ。

 「たくさんの人と出会い、いろいろなことを教えられ、還暦まで来られた。その感謝、ここまでの時間の手ごたえを演奏に込めました」

 メンデルスゾーン、リストらのクラシック曲をジャズ風にアレンジした作品、それに自分の手による新曲が、タペストリーのように織り込まれている。

 人生を描いた作品の完成直後に、大きな病気をして、命を救われた。

 「危うく、遺作になるところでした」と笑うが、あまりにも象徴的な偶然でもある。

 くしくも、アルバムの3曲目に入れた自作曲のタイトルは「リボーン」――。「生まれ変わり」だ。

 パーティーは終わらない。

ジャズピアニスト 国府弘子さん(60)

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