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串カツソースはボトルで、「おばんざい」小分けも…3府県で営業再開続々

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営業の準備をする串カツ店の従業員。カウンターには仕切りが設置され、ソースはボトルで出す(15日、大阪市浪速区で)=浜井孝幸撮影

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業要請が大阪、京都、兵庫の3府県で16日午前0時から大幅に解除されることになり、3府県では15日、多くの店が営業再開の準備に追われた。感染を広げないよう対策に力を入れる店とは裏腹に、「客足が期待できない」と再開を見送る店も。街ににぎわいが戻るのは、まだ時間がかかりそうだ。

■「安心して名物を」

 大阪府内で13店舗を展開する串カツ店「串かつだるま」は大阪市内4店舗で16日から再開することを決め、各店では15日、店員が朝から仕込み作業をしていた。

 3府県では、飲食店は営業時間の短縮が求められていたが、閉店時間が午後8時から10時まで延長され、酒類も9時まで提供できるように。同店では、串カツの代名詞である「二度漬け禁止」の客が共有で使うソース容器を撤去し、小分けのボトルに入れたソースを使ってもらうことにした。要望があれば従来の容器を用意するが、客ごとに取り換える。

 

 大阪市浪速区の動物園前店の吉村英士店長(39)は「すぐに客足は戻らないだろうが、立ち寄った際は安心して大阪名物を楽しんでもらいたい」と力を込める。

 京都市中心部の繁華街・先斗町ぽんとちょうにもにわかに活気が戻り始めた。先斗町には、大皿に総菜を盛りつける伝統的家庭料理「おばんざい」を扱う店が多く並ぶが、府は「大皿での取り分けによる食品提供の自粛」を呼びかけている。和食店店長の山崎浩史さん(53)は「大皿をみんなでつつくのが魅力だが、感染予防が第一」と話し、小分けで提供する方法を検討する。

 休業要請の対象だったマージャン店も営業できるように。16日に再開する大阪府東大阪市のマージャン店は、客に卓から離れて座ってもらうようにする。男性店長(57)は「感染者が出ないよう恐る恐る営業するしかない」と話した。

 食品売り場を除いて営業を自粛してきた主要百貨店も本格再開に向けて動き出し、大丸松坂屋百貨店は、大丸の心斎橋、梅田、京都、神戸などの各店を19日から平日のみ再開する。

■休業対象 恨み節も

 再開時期を決めかねている店もある。

 大阪・ミナミの道頓堀で焼き鳥店を営む男性(37)もその1人。「ミナミに人が戻るのはもっと先だろう。すぐに再開しても採算がとれない」と表情を曇らす。

 引き続き休業要請の対象になった店からは恨み節も聞かれた。

 スポーツジムを大阪府内で5店舗展開する「木幸スポーツ企画」の新庄幸一社長(62)は器具を消毒するなど準備を進めていたという。「入退店の記録が管理できるジムは、経路不明の感染者が出にくい。早く解除を検討してほしい」と訴えた。

 大阪・ミナミの宗右衛門町そうえもんちょうのあるスナックは、解除の対象外だが、今月11日に営業を再開した。同店の女性オーナー(34)は「再開しないと生活できなかった」と話すが、客は1日に1組来るかどうか。「こんな時期に店を持った私は運がなかったのかな」とぼやいた。

「緊急」解除地域 にぎわいに不安

 緊急事態宣言が解除になった39県では、にぎわいが戻りつつあるが、感染拡大を懸念する声も聞かれた。

 約1か月ぶりに再開した岡山県倉敷市の大型商業施設「三井アウトレットパーク倉敷」は、買い物客の車で駐車場が次々と埋まった。

 県境をまたぐ不要不急の移動は避けるよう求められているが、県外ナンバーの車もあり、同市の男性会社員(36)は「もう緩みが出ているのでは」と不安そうに話した。

 宣言後、閉店時間を午後8時半と通常より3時間早めていた和歌山ラーメンの人気店「井出商店」(和歌山市)は、解除後も当面は営業時間を戻さないことにした。店主の男性(77)は「通常営業に戻すと県外からのお客さんが急増するかもしれない。今は県内のお客さんに安心して楽しんでほしい」と話した。

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