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コロナ感染と熱中症、どちらも怖い…子どものマスク着用 どうすればいいの?

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松永正訓(小児外科医)

 気温が上がり、五月晴れの日々が続いています。天候のせいというより、外出自粛の効果が出たのだと思われますが、新型コロナウイルス感染症の患者数が減少してきました。しかし、規制を緩めると感染者が再び増えてくることは、海外の例を見ても明らかです。油断はできません。

 政府は「新しい生活様式」を示し、症状がない人もマスクを着用することを基本としています。これから本格的な夏を迎え、私たちは、マスクをした状態で夏を乗り越えるという、今まで経験したことがないことを実行していかなければなりません。みなさんが最も心配するのは、熱中症のリスクではないでしょうか?

「運動中もマスクを」と呼びかけたが…

 毎年、日本では、35万~40万人が熱中症で医療機関を受診します。みんながマスクを着用することで、この数字がどれほど変化するのか、現時点では分かりません。しかし、まったく影響がないと考えるのは、無理があるでしょう。

 子どもは成人に比べて脱水に陥りやすく、熱中症も多いと考えられがちですが、実際にはそれほどでもありません。熱中症を最も注意しなければいけないのは、高齢者と野外で仕事をする労働者です。子どもに関して言えば、10代後半で、スポーツをしている時が要注意となります。

 スポーツ庁は先月、運動中もマスクを着用するよう呼びかけました。しかし、マスクをして運動をするのは、プロのスポーツ選手が心肺機能を鍛えるようなものです。そこまで無理をしてはいけません。マスクを着けて運動するのであれば、運動量を普段よりもずっと軽くしなければなりません。

子どものスポーツ時 指導者が目配りを

 中学生くらいになれば自分で判断できるはずですから、息苦しくなったらすぐにマスクを外し、経口補水液を飲んでください。指導者も細かく目配りをしてほしいと思います。

 そうは言っても、4月に中国で事故が起きていたことがわかりました。マスクを着けて長距離を走っていた中学生が、3人亡くなったのです。この3人の中には、医療現場で使われる高性能マスクN95を着用していたという報道もあります。そうなると、死因は酸欠なのかもしれません。通常のサージカルマスクや布マスクならまだしも、N95を付けて運動するというのはかなりむちゃなことです。

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