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「教えて!ドクター」の健康子育て塾

医療・健康・介護のコラム

コロナで延期される乳幼児健診、受けなくて大丈夫?…子どもの発育を自宅でチェックするポイント

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<3~4か月児健診>先天性股関節脱臼がないか

 生後4か月を過ぎると、眠っているか泣いているかだった赤ちゃんも、笑ったり、表情が豊かになったりします。昼には起き、夜には眠るサイクルができるなど、急速に人間らしさが出る時期で、発達のチェックにふさわしい時期とされています。

 この時期は、まず体重が増えているかを確認します。週に1回、自宅の体重計でも測定しましょう。週に200~300グラム増えているかどうかが目安です。また、首がすわっているかどうかも確認します。お子さんを縦抱きにして、首を自由に動かせるかを確認します。首を無理に振ったり、揺さぶったりしてはいけません。目を合わせることができるか、目で物を追うことができるかもチェックします。

 そしてもう一つ、3~4か月児健診で大事なのは、先天性股関節脱臼がないかを確認することです。これは赤ちゃんの足の付け根が外れる病気で、股関節の開き方に左右差があったり,硬かったりしないかをチェックします。ただし、医師の診察でも判断が難しいことがあります。女児や家族歴がある場合にリスクが高いとされますが、スリングで包み込んで左右の太ももが接するようにすると、股関節脱臼のリスクが高くなるなど、生まれたあとの環境も影響します。気になる場合には、医療機関を受診してご相談ください。

<6~8か月児健診>「寝返りできているか」「離乳食を始めているか」…

 次は6~8か月、もしくは10~12か月になります(地域によって異なります)。

 生後6~8か月は、寝返りができるようになり、お座りも始まります。姿勢が大きく変化する時期で、本人の見る景色がガラッと変わりますので、発達の進み具合を確認します。また、離乳食がうまく始められているかをチェックすることも大切な目的です。この時期には、「寝返りできているか」「近くにあるおもちゃに手を伸ばしてつかむか」「テレビやラジオの音の方向を見るか」「離乳食を始めているか」について確認しましょう。お座りもできるようになりますが、生後6か月の目安は「両手を前について支えて座ること」、7か月では「手を離して背を伸ばして座ること」が目安です。「横になった状態で、顔にタオルやハンカチを掛けると、自分で取ることができるか」も、この時期の発達の目安になります。

 この時期によくある質問は、「離乳食を食べてくれない」「湿疹が気になる」「夜泣きがひどい」「指しゃぶりが気になる」などです。寝返りをしない、湿疹がひどいといった場合には、病院を受診して相談しましょう。

<10~12か月児健診>行動範囲が広がり、事故のリスク増

 生後10~12か月になると、つかまり立ちや伝い歩きが可能になり、行動範囲が広がるため、事故のリスクが増えます。事故予防の注意点を保護者に伝える機会になります。健診では、一人歩きや言葉が出始める前段階の評価をします。この時期には、「意味のない言葉( 喃語(なんご) )を話す」「ダメ、おいで、だっこなどの意味が分かる」「つかまり立ちができる」「伝い歩きがまずまずできる」「指先でものをつまめる」などをチェックします。

 この時期によくある質問は、「1歳を過ぎたら断乳した方がよいか?」「歯が生えてこない」「ハイハイしない。つかまり立ちしない」などです。ちなみにハイハイを経ずに、おしりをつけて座った状態からつかまり立ちをし、歩き始めるお子さんが時々います(医学用語で「シャフリング・ベビー」と呼びます)。このようなお子さんは、脇を抱えて降ろしても足をつけようとしない、腹ばいを嫌がるなどの特徴があります。歩き始めが1歳半から2歳以降と遅いこともありますが、歩き始めれば、その後の運動発達は問題ありません。気になる場合は医療機関でご相談ください。

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坂本昌彦(さかもと・まさひこ)

 佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長
 2004年名古屋大学医学部卒。愛知県や福島県で勤務した後、12年、タイ・マヒドン大学で熱帯医学研修。13年、ネパールの病院で小児科医として勤務。14年より現職。専門は小児救急、国際保健(渡航医学)。日本小児科学会、日本小児救急医学会、日本国際保健医療学会、日本国際小児保健学会に所属。日本小児科学会では小児救急委員、健やか親子21委員。小児科学会専門医、熱帯医学ディプロマ。現在は、保護者の啓発と救急外来の負担軽減を目的とした「教えて!ドクター」プロジェクトの責任者を務めている(同プロジェクトは18年度、キッズデザイン協議会会長賞、グッドデザイン賞を受賞)。

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