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新型コロナによる人工呼吸器装着者数は先月27日がピーク 重症者も減少傾向か?……日本集中治療医学会
人工呼吸器の管理など集中治療を専門にする日本集中治療医学会は、新型コロナウイルスが重症化して、人工呼吸器の装着や、エクモ(体外式膜型人工肺=ECMO)治療を受けている患者の、全国と都道府県別の数字を 同学会のホームページ で公表している。全国では先月27日、感染者数が最も多い東京都では24日をピークに減り始めている。重症者の推移を示すものだ。
ここ数日は減少傾向
全国の人工呼吸器装着者を見ると、2月から少しずつ増加、3月末から急上昇し、先月27日の315件がピーク。30日まで減少傾向に転じている。また、感染者数が最も多い東京都も同様の傾向で、ピークは先月24日の88件。30日には60件となっている。また、エクモは27日の全国63件が最も多かった。地域別では、北海道で上昇傾向が続いており、懸念されている。この数字は同学会が調べているもので、実際の実施数の8割程度を把握しているとされ、毎日更新している。
人工呼吸器装着者数にやや減少の傾向が出てきたことについて、同学会の西田修理事長は「重症化するまで1週間ぐらいかかることが多いので、感染者の減少から遅れて数値に現れている。重症化しても集中治療ができれば、多くの人を救うことができる。死亡者を増やさないためには、重症者がICUのキャパシティーを超えないように感染を抑制するのが重要」と話している。
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