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フランスは外出禁止令解除へ 経済的にも限界 商店、学校、企業はどうなる?
フランスでは5月11日以降、ようやく外出禁止令が解除されていくことになった。フィリップ首相は4月28日の会見で、入院患者や重症患者が減少に転じていることや、経済的にも限界がきていることなどを理由に挙げた。とはいえ、様々な制限をすぐに解除するわけではなく、段階的に行っていく。
飲食店は6月2日以降の再開 美術館や映画館は閉鎖続く
商業施設を再開させ、公共交通機関は平常運転に戻していく。カフェやレストランなどの飲食店は、6月2日以降の再開の見通し。大きな美術館や映画館などの施設は、しばらくは閉鎖が続く。コンサートやイベントなども再開の見通しはたっていない。公園は、安全が確認された場合のみ開放されるが、集団での使用は禁じられる。
「社会的な公平さが必須」と学校再開
学校再開については、政府に助言する専門家委員会は「9月の再開が望ましい」としたが、フィリップ首相は、インターネット環境や親の都合等によりテレワーク学習が困難な子供もおり、「社会的な公平さが必須」と判断し、学校再開に踏み切ることにした。
地方や学校にもよるが、小学校(5月11日以降)、中学校(5月18日以降)と順番に解除していく。小中学校は1クラス15人までとされ、テレワーク学習の継続が推奨されている。高校の再開は6月以降となる見込み。大学などは夏休み明けの9月以降の予定。
小学生以下の子供にはマスク着用は義務づけられていないことや、給食の配膳時の感染予防などの問題がまだ解決していないため、5月11日の再開までに準備が間に合わない学校も多いという指摘もある。
託児所や保育園などは1クラス10人までとし、医療従事者の子供が優先される。
企業にはテレワーク推奨 通勤時はマスク着用義務化
企業も、できるだけテレワークが推奨されており、できない場合は、出社のローテーションを組む、マスクを着用するなどし、ソーシャル・ディスタンスの確保、濃厚接触を避けるように指示した。
通学通勤時にはマスクの着用が義務づけられた。不足していたマスクも、国内での生産が進み、5月11日以降には十分な供給が見込まれている。
人の移動距離は100キロ以内と制限され、それ以上の遠距離を移動する場合は証明書が必要になる。
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