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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

家にこもってのトレーニングや勉強 アプリでチームつくり、継続の励みに

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外出自粛の影響で関心高まる

家にこもってのトレーニングや勉強 アプリでチームつくり、継続の励みに

 「みんチャレ」を運営する「エーテンラボ株式会社」は、ソニーから独立したスタートアップ企業で2016年(アプリ配信は2015年)に設立された。「体重管理」や「トレーニング」、「食事記録」などから「家事・仕事」、「趣味・創作」など16のカテゴリーに、それぞれ多くのチームがつくられている。アプリ上のポイントがたまるゲーム性など、継続を促す仕掛けもある。同社は、「習慣化成功率は一人で行う時の8倍」と説明する。日常的に使っているユーザーの数は1万6000人、チーム数は約8500にのぼる。

 新型コロナによる外出自粛の影響か、「トレーニング」や「勉強」カテゴリーで次々と新しいチームが生まれているという。歩数や睡眠時間を記録しているユーザーを対象に、緊急事態宣言後のウォーキング歩数や睡眠時間を調べたところ、特に大きな変化はみられなかった。アプリを使用することで、比較的生活リズムを保ちやすいことが理由のひとつではないかと分析している。

糖尿病患者のピアサポートに

 筆者が「みんチャレ」に関心を持ったのは、昨年末のデジタルヘルス学会での発表がきっかけ。ICT(情報通信技術)を利用したヘルスケアシステムとして、糖尿病の患者同士が支え合うピアサポートによって良好な血糖値管理を図ろうという取り組みに注目した。同社では、エビデンス構築のための臨床研究も進めているという。

 新型コロナウイルス感染防止のための外出自粛という事態によって、オンラインにで人と人とがつながり、支え合うというヘルスケアアプリの役割が、改めて注目されるようになった。在宅勤務が主になり、体を動かす時間が激減した筆者も、試しに「体重管理」のチームに登録してみた。成果が出ることを自分に期待したい。

 (田村良彦 読売新聞専門委員)

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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