文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

中川恵一「がんの話をしよう」

医療・健康・介護のコラム

[岡江さん死去]乳がん治療はコロナ重症化に影響するのか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

「広範囲の放射線」「抗がん剤併用」には注意

  もちろん、予防的に広い範囲で放射線をかけた結果、骨髄の働きが悪くなり、白血球が減って、免疫力が低下するケースがないわけではありません。とくに、放射線と抗がん剤を同時に組み合わせる化学放射線療法では、抗がん剤の影響も無視できません。ただ、多くの放射線治療では通院で治療が終わり、免疫力の低下はほとんどみられません。

感染拡大でしぼられる手術の実施

 がん研究会有明病院(東京都江東区)は4月20日、手術室を担当する看護師が新型コロナウイルスに感染し、当面、手術の実施を通常の2割程度にしぼることになりました。外来と病棟での診療は引き続き行うとのことですが、同病院の年間手術数は8900件余と国内最多ですから、影響は甚大です。一方、放射線治療については、世界的に見ても、手術ほどの影響を受けておらず、東大病院でも同様です。この機会に放射線治療が見直される契機になればと思います。

 新型コロナウイルスが 蔓延(まんえん) するなか、がん治療も、従来にない課題に直面しています。今まで以上に主治医とよく相談しながら、慎重に治療を選ぶことが必要になるでしょう。(中川恵一 放射線科医)

2 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

nakagawa-keiichi

中川 恵一(なかがわ・けいいち)

 東京大学医学部附属病院放射線科准教授、放射線治療部門長。
 1985年、東京大学医学部医学科卒業後、同学部放射線医学教室入局。スイスPaul Sherrer Instituteへ客員研究員として留学後、社会保険中央総合病院(当時)放射線科、東京大学医学部放射線医学教室助手、専任講師を経て、現職。2003~14年、同医学部附属病院緩和ケア診療部長を兼任。患者・一般向けの啓発活動も行い、福島第一原発の事故後は、飯舘村など福島支援も行っている。

中川恵一「がんの話をしよう」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事