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Dr.イワケンの「感染症のリアル」

医療・健康・介護のコラム

外に出るな! どうしても出るなら2メートル離れろ! 非常時には簡潔なメッセージを

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「3密」は間違った印象を与えた?

 皆さん、お疲れさまです。はい、ぼくも疲れています。本当に。

 本稿を書いているのは4月23日。全国に緊急事態宣言が出ていて皆さん、外に出られなくて鬱々(うつうつ)とされているのではないでしょうか。できれば本稿も落ち込んでいる皆さんを元気づけるような明るい内容にしたかったのですが、実際にはとても暗~い内容になります。ごめんなさい。

 政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は「人との接触を8割減らす、10のポイント」を出しました。

人との接触を8割減らす、10のポイント

 が、これはリスクコミュニケーションにおけるメッセージの出し方としては、あまりよいやり方ではないと思います。クライシス(危機)時におけるメッセージは、簡潔にして短い、できれば一つか二つのメッセージを連呼するのが大事なのです。

 そういう意味では、有名になった「3密」もイマイチなメッセージでした。「密閉」「密集」「密接」のことですが、夜の宴会みたいなイメージとともに出されてしまったために「3密さえ回避すれば大丈夫?」みたいな印象を与えてしまいました。もちろん、メッセージの出し手にはそういう意図はなかったものと思いますが、そういう「印象」を与えてしまうだけでリスコミ的にはまずいのです。

 では、どういうメッセージを出すべきだったか?

「事実上のロックダウン」と訴えるべきだった

 外に出るな。どうしても出るなら2メートル離れろ。

 これだけです。これを連呼するべきでした。緊急事態宣言はロックダウンではない、と安倍首相は言いましたが、「罰則規定がないだけで、事実上、ロックダウンと考えてください」と言うべきだったのです。

 ぼくは医療従事者なので病院に通勤せざるを得ないのですが(たまに授業しかない日は自宅でテレ講義をしていました)、神戸市内で電車に乗るとまだまだ人が多いのに驚きます。そして、その人たちの距離感が全然間違っている。2メートル離れていない。みんな、マスクはちゃんと着けているのに……。

 間違ってますよーー。マスクはポイントじゃないんです。大事なのは「外に出ないこと」、そして「2メートル」です。マスクを着けることで、外出や2メートル以内ならOKみたいな「印象」を持っている人たちのなんと多いことか。だから、マスクを購入するために薬局に開店前から並んでしまうのです(しかも行列の人と人との距離は実に短い!)。

 マスク>>>距離

 になってるんですね。違います!

 外に出ない>>>距離2メートル>>>マスク

 です。

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iwaken_500

岩田健太郎(いわた・けんたろう)

神戸大学教授

1971年島根県生まれ。島根医科大学卒業。内科、感染症、漢方など国内外の専門医資格を持つ。ロンドン大学修士(感染症学)、博士(医学)。沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院(千葉県)を経て、2008年から現職。一般向け著書に「医学部に行きたいあなた、医学生のあなた、そしてその親が読むべき勉強の方法」(中外医学社)「感染症医が教える性の話」(ちくまプリマー新書)「ワクチンは怖くない」(光文社)「99.9%が誤用の抗生物質」(光文社新書)「食べ物のことはからだに訊け!」(ちくま新書)など。日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパートでもある。

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6件 のコメント

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アベノマスクしていますが、、、

猫沢

全世界の人々にこの記事を読んでもらいたいです。緊急事態宣言直後の東京。全員マスクで大混雑。結果1日100人越えの大感染が連日発生しました。マスク...

全世界の人々にこの記事を読んでもらいたいです。緊急事態宣言直後の東京。全員マスクで大混雑。結果1日100人越えの大感染が連日発生しました。マスクは効果がない証拠だと考えます。解除後の昨日6月1日。地下鉄にてマスク着用の女性二人が、座っていた筆者の目の前に立ち、筆者に覆い被さるようにおしゃべり。同車内でマスク非着用で静かに座っていた学生数名とどっちが危険だろうか。浅薄な医学知識しかない筆者の目にも明らかでした。またこの記事とともにマスク着用による弊害、酸素欠乏症や熱中症についてももっと報道してもらいたいです。マスク着用は強要するものではありません。

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緊急事態の出口戦略は、全員マスク装着

ウイルスバスター

この「感染症のリアル」シリーズで、感染対策は、極論に走らず微調節することが大切と書かれており、全くその通りだと思いました。自由な社会活動(経済優...

この「感染症のリアル」シリーズで、感染対策は、極論に走らず微調節することが大切と書かれており、全くその通りだと思いました。自由な社会活動(経済優先)と、ロックダウン(感染症対策優先)の間で、感染状況に応じて上手にバランスをとり、社会活動の最小の犠牲で、感染対策の最大の効果を得ることが理想だと思います。
「外に出るな!どうしてものときは2m離れろ」というのはわかりやすいですが、最も社会活動を犠牲にしている状態で、長期間は続けられません。また、自分だけの努力ではできないこともあります。 そもそも2mの根拠は何ですかね?飛沫の飛ぶ距離なら、前後に並んだランニングでは不十分のようですし、密閉空間でも2mでいいのか疑問です。条件によって2mでなくなるなら、わかりやすくなくなってしまいます。それに、1つだけの対策しか知らないより、対策の知識があった方がいいと思うので(人が集まってしまったので窓を開けようとか応用が利く)、3密はわりと良かったと思います。

現在わかっている状況は、⓵無症状の感染者がいる ②無症状の感染者も人に感染させる能力がある ③感染経路は、飛沫感染、接触感染、(エアロゾル感染?)

⓵から、自分も含めすべての人は感染者であるという前提で行動すべきでは?(距離確保対策もそれが原点だと思います)。そして、マスクで予防は難しくても、自分が飛ばす飛沫は抑制できます。ということは、全員がマスクをすれば、飛沫感染は防げるはずです。他人に感染させない目的で飛沫を抑制するだけなら、高性能なマスクである必要はないですし、マスク不足の今、布マスクでもスカーフをまくでも、飛沫を通さないレベルの布等で、鼻と口を覆えばいいと思います。
非常事態宣言解除の出口戦略は、「3密の重なりは必ず避ける。避けられない1つの密ではマスクをすること」あたりが落としどころかなと思います。

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マスクより大事なこと

ひがし

分かりやすい記事をありがとうございます! マスクはポイントじゃない。 マスクをしてても感染は防げない。 初めから言われていたことなのに、400億...

分かりやすい記事をありがとうございます!
マスクはポイントじゃない。
マスクをしてても感染は防げない。
初めから言われていたことなのに、400億かけ国民に配布するということになり、最も重要なものという印象が強くなってしまった気がします。マスクしてるから大丈夫と勘違いしてる人もよくいますよね。

医療従事者様からの声はみんな聞くと思うので、もっと拡散されますように。

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