Dr.えんどこの「皮膚とココロにやさしい話」
医療・健康・介護のコラム
とりあえず5月6日まで頑張ろう 自粛要請もゴールはあった方がいい
一人一人の意識の高さが問われる自粛要請
よく言われる「3密」や「ソーシャルディスタンス」というのは、あくまで外出した場合の注意事項であり、根本的にはやはり家から出ないということが重要になってくると思います。
日本は不要不急の外出でも、高額な罰金を取られたり、逮捕されたりすることはないわけですから、逆にいうと、明らかに我々一人一人の意識の高さ、目線の高さが問われていると思います。我々自体に課せられた自粛要請などの制限自体は、諸外国と比較しても厳しくはありませんので、その分、規律性や忍耐力についても、合わせて問われているような気がします。
「いつまで頑張ればいいの?」
大阪府の吉村知事は「自粛要請は5月6日まででやめるべき」という内容のコメントをされていました。あくまで私の勝手な解釈ですが、このコメントは「自粛は5月6日まででおしまいにするから、それまではどうにか頑張ってくれないか? 頑張ろうよ!」と訴えているように見えました。
実際、現在の自粛要請の期限となっている5月6日が過ぎた後のことは誰にもわかりません。今より状況が悪化している可能性だって十分あります。ただ、具体的なゴールを設定したことについては、個人的にはすごくいいなあと思いました。これなら「外出できないのはつらいけど、とりあえずそこまでは頑張るか」という気持ちになれるからです。「頑張ろう、頑張ろう」とよく言いますが、じゃあ「いつまで頑張ればいいの?」と言われると誰も返答できません。それでは誰だって疲れ切ってしまいます。マラソンだってゴールがあるから頑張れるわけです。
ただでさえ、ウイルスという「見えない敵」と戦っているわけですから、このゴール設定はすごく理解できました(状況いかんによっては、当然変わってくるとは思いますが)。次回のこのコラムの配信の頃には、新型コロナウイルス感染がどうなっているのでしょう。私も病院勤務ですので、連日の出勤はあるのですが、それ以外の不要不急の外出は控えます。少しでもいい方向に向かってくれないかな、強くそう思います。(遠藤幸紀 皮膚科医)
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